葛飾北斎(1760-1849年)は、その斬新な構図と人物を生き生きと捉える卓越した表現力によって、国内外にとどまらず、西洋美術にも大きなインパクトを与えました。
北斎の影響は、モネやドガら印象派の画家たちをはじめ、欧米各地に広がり、さらにはバルト海沿岸に位置するリトアニアの代表的画家、M. K. チュルリョーニスの作品にもみられます。


国立西洋美術館で開催の「北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより」は、2024年に井内コレクションより寄託された、北斎の『冨嶽三十六景』(1830-33年頃)を初披露する展覧会です。(3月28日~6月14日)
本展の見どころを広報事務局にうかがいました。
「本展では、北斎の代表作である本シリーズ全46図を一挙に公開します。特に人気の高い「神奈川沖浪裏」と「凱風快晴」については、それぞれ異なる摺りをもう1点ずつ併せてご紹介します。
浮世絵版画は摺りが数多く重なると、版木が磨滅したり欠損してしまうことがありますが、井内コレクションの『冨嶽三十六景』の特徴は、全般に摺られた時期が早いことにあります。
本コレクションには、線がシャープであるものが多く含まれています。本展では「神奈川沖浪裏」は、現存する中でも類を見ないほど摺り・保存状態に優れた一枚が紹介されます。

また、“赤富士”として知られる「凱風快晴」は、きわめて希少な藍摺版、通称“青富士”も特別に展示します。

圧巻のこれら全48点を、西洋美術コレクションを誇る当美術館でご覧いただけるまたとない機会となります。ご期待ください」
本展と同時開催の企画展「チュルリョーニス展 内なる星図」は、北斎に影響をうけたともいわれるチュルリョーニスの展覧会です。北斎展観覧当日に限り同一鑑賞券でご覧いただけます。こちらにもぜひ足をお運びください(企画展示室B2階)。
※掲載作品はすべて葛飾北斎『冨嶽三十六景』より 1830-33年頃 横大判錦絵 井内コレクション(国立西洋美術館に寄託)
【開催要項】
北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより
会期:2026年3月28日(土)~6月14日(日)
会場:国立西洋美術館 企画展示室B3階
住所:東京都台東区上野公園7-7
電話:050・5541・8600(ハローダイヤル)
公式サイト:https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2026hokusai.html
開館時間:9時30分~17時30分、金・土曜日は~20時(入館は各閉館30分前まで)
休館日:月曜日(ただし3月30日、5月4日は開館)、5月7日(木)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照
取材・文/池田充枝











