フルーツ大福の伝道師につき、自分で食べるのは一度に2個までと決めています

●宮川一朗太さん(俳優)

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みやかわ・いちろうた 1966年、東京生まれ。1983年、映画『家族ゲーム』で主演デビュー。以来、役者として活躍し、大河ドラマ『光る君へ』の藤原顕光役での名演技は記憶に新しい。俳優養成塾も主宰。

“フルーツ大福の伝道師”の呼び声も高い宮川一朗太さん。15年ほど前から裏千家の茶道を学び、季節ごとの上生菓子に魅了され、次第に大福への関心も高まった。なかでもいちご大福に目がなく、

「柔らかな餅皮になめらかな餡、そして隙間なく配された大きないちご。僕が愛してやまない『翠江堂』の『苺大福』は、いちごの甘酸っぱい果汁が弾け出るものの、餡とのバランスがじつに絶妙。小ぶりながらも、いちごは大きい、たまりません」

10年ほど前においしいという評判を聞き、試したところ、その完成度に大感激して今に至る。

「収録現場などへの差し入れに欠かせません。その場で、あっという間になくなる様子を見るのは快感で、“してやったり”と高揚します。生産数に限りがあるので、伝道師としては自分用は一度に2個までと我慢しています」

先代が考案したとろける餅皮でフルーツを包み込む

左は「苺大福」、右は厚海さんが考案した「マスカルポーネベリー大福」。ともに1個300円。

いちご大福が世に出始めたのは1980年代半ばのこと。当時は昔ながらの和菓子店のなかには異端扱いする向きもあったそうだ。

「創業者である祖父は大反対派。でも、父は挑戦したかったようで、祖父が湯治に行っている間にはじめ、完売という実績を作って認めさせました」と3代目主人の厚海希衣さん。

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3代目・厚海希衣さん。

当初は1日30個であったが、その味が話題となるにつれ、現在では多いときで1日に3800個(3店舗合わせて)も作る看板商品に育った。

「いちごは銘柄ではなく、鮮度と粒の大きさ、やさしい酸味があるものを吟味して仕入れています。餡に使う小豆は十勝産で、上白糖で味付け。上白糖の雑味が旨みにつながるんです。通年お出ししますが、特においしいのは12月から3月、いちごが旬のときですね」

大切なのは餡の甘さと果実の酸味のバランス。そこで厚海さんはブルーベリー&ラズベリーを使い、餡にマスカルポーネを練り込んだ大福も考案。モルトウイスキーにも合う、フルーツ大福の新機軸として評判を呼んでいる。

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やさしい手つきで大福をまとめていく工場長の宮本えみさん。

住所:東京都中央区新川2-17-13 
電話:03・3551・5728 
営業時間:9時〜18時(土曜は〜14時) 
定休日:日曜、祝日 
交通アクセス:JR京葉線八丁堀駅から徒歩約3分

取材・文/武内しんじ 撮影/湯浅立志、齋藤 明 イラスト/サトウヒロシ

※この記事は『サライ』本誌2026年2月号より転載しました。

2月号は大特集『謎解き「豊臣秀吉」』

 

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