小説家、美術家、映画監督など、日本の近現代を彩った文化人たちの肖像写真(ポートレイト)の展覧会が、東京・銀座の「ノエビア銀座ギャラリー」で開催されています。
ポートレイトの役割とは、肖像写真を撮影することを通して、その人が生きた時代を表現することだといわれます。
木村伊兵衛に師事し、60年以上文化人を撮り続けている田沼武能(1929-)。週刊誌を中心にグラビアページを40年担当した熊切圭介(1934-)。秋山庄太郎の助手を務め、2000人以上の人物を撮影した齊藤康一(1935-)。個性豊かな3人の写真家が捉えた人物たちの肖像写真には、その人物が生きた時代の空気まで感じとれます。
本展は、肖像写真展であるとともに、時代の記録ともいえます。
本展の見どころを、ノエビア グループ 宣伝企画部課長代理 鈴木準子さんにうかがいました。
「日本のフォトジャーナリズムを牽引してきた3人の写真家による、24人の肖像写真を展示しています。
カナリアにひげをつつかせて幸福そうな志賀直哉や、自宅で日本画のコレクションに見入る小津安二郎など、昭和の時代に文化を創り上げた人物たちとじっくり対峙し、それぞれの存在感や魅力を感じとることができます。
撮影時のエピソードをまとめたキャプションを読みながら、その場に立ち会っていたかのような気持ちでご覧いただければ幸いです」
存在感ある昭和を代表する小説家、美術家、映画監督たち。ぜひ会場でご鑑賞ください。
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【田沼武能・熊切圭介・齊藤康一写真展「時代の風貌」】
■会期/2016年9月5日(月)~11月4日(金)
■会場/ノエビア銀座ギャラリー
■住所/東京都中央区銀座7-6-15 ノエビア銀座本社ビル1階
■電話番号/0120・401・001(月~金曜日9時から18時まで)
■料金/入場無料
■開催時間/10時から18時まで(土・日・祝日は17時まで)
■アクセス/東京メトロ日比谷線・丸ノ内線銀座駅より徒歩約5分、東京メトロ銀座線銀座駅より徒歩約8分、JR・東京メトロ銀座線新橋駅より徒歩約5分
取材・文/池田充枝
1989年「サライ」