日本で大ブームのタピオカドリンク。人気店ではまだまだ注文の列が途切れることなく、ファーストフード店やコンビニはもちろん、回転寿司チェーン店まで販売するほど。タピオカドリンクを飲む活動=タピ活、という言葉も定着しつつある今日この頃。
そんなタピオカドリンクの発祥の地、台湾で、アラカン(嵐寛寿郎ではなくアラウンド還暦の略)の筆者がタピ活に挑戦してみました。
では、行ってみましょう!
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●幸福堂
日本でも原宿・竹下通りに出店して大人気の幸福堂。台北にも複数店舗あり、いずれも人気です。とはいっても、日本のように大行列、という店はあまりないようです。
ただ、ここのタピオカドリンクは工程がかなり凝っていて、時間もかかるので、何人かがオーダーするとすぐに列になってしまいます。
黒糖タピオカミルクを注文しましたが、店頭の鍋で煮ているタピオカを入れ、フォームドミルクを注いだ後、黒糖パウダー(?)的なものを振りかけてから、バーナーで焦がします。このキャラメリゼが香ばしく、他店のタピオカドリンクとは一線を画している感じです。店舗の前には、おみくじのディスプレイがあったり(実際にひくことができる)、アクリル製の大きなカップ型のテーブルがあったり、ドリンクにもカラフルなものがあったり、とインスタ映えも抜群。人気の秘密もわかります。
●喆日茶飲南陽店
台北駅近くについ最近できた、獅子の顔がシンボルのドリンクショップ。注文カウンターの横にある獅子の口からオーダーしたドリンクが出てくる、という演出が話題で、オープン時には長蛇の列ができたよう。今は落ち着いた感じ、というか、客足はそれほどでもない。というのも、すぐ近くに幸福堂があるからかもしれません。私が注文したときも、話題の獅子の口からではなく、店員さんがカウンターの横のドアから持ってきてくれました(苦笑)。
タピオカミルクティーを注文しましたが、味はさっぱりしていてしつこくなく、とても飲みやすかったです。
●珍煮丹
今年の6月に東京・渋谷にも出店した珍煮丹(ジェンジュダン)。士林夜市を発祥の地としたこの店は黒糖とタピオカをメインとしたメニューで、台湾で最も美味しい、とも評されているようです。黒糖タピオカミルクはタピオカもミルクも黒糖の味がしっかりとして、コクがあります。
●吉龍糖
こちらも今年の4月に東京・恵比寿に日本店がオープンした吉龍糖(ジロンタン)。黒糖で煮込んだタピオカが売りのタピオカドリンクショップです。黒糖タピオカミルクのほかに、黒糖タピオカ濃厚ミルク、というメニューもあり、こちらはその名の通り、かなり濃厚です。
●ONECA 丸咖
こちらはお茶ではなく、タピオカとコーヒーの組み合わせのお店。饒河街夜市にありますが、華山1914文創園区の近くにもあります。タピオカ入りカフェカプチーノ(?)を飲んでみましたが、コーヒーとタピオカの組み合わせが新鮮でした。
●HWC Roasters 黑沃咖啡
こちらはタピオカドリンクのお店ではなく、コーヒー専門のカフェ。なのですが、このお店の「黒糖タピオカラテ(黑糖黑玉拿鐵)」が今年台湾で行われた「タピオカ総選挙」において『最も人気のタピオカ』に選ばれました。
その黒糖タピオカラテ、飲んでみました。コーヒー専門店だけあって、コーヒーの味は素晴らしく、またミルクとのバランスが絶妙で、さらに黒糖タピオカの食感もラテの邪魔をせずに新しい味わいとなった感じでした。さすが『最も人気のタピオカ』に選ばれただけのことはあると実感しました。
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台北のタピオカドリンクショップで目についたところ、話題のお店を行かれる範囲で周ってみました。あの店に行ってないの?、あそこに行かないと!、といったご意見は当然あると思いますが、ご容赦ください。
各店の飲み物の価格はだいたい50~70台湾ドル。日本円で200円~280円です。(1台湾ドルは3.5~3.8円ですが、ここでは切り上げて約4円としています)
日頃甘い飲み物はほとんど飲まない私。
当然、タピ活も初めてだったのですが、今回訪れた台北のお店のタピオカドリンクはどれも美味しく、ちょっと日本でもタピ活したくなりました(でも台北の値段と比べるとなぁ…)。
写真・文/天野光法 フリーライター/エディター。2011年に初めて台湾(台北)に行き、街並みとリノベーション建築、B級グルメに魅せられ、気付けば訪台30回以上。台湾渡航歴年間3回以上で発行されスムーズに入国できる常客証は毎年取得。訪台回数はさらに増している。