手打ちのニョッキはふわっとして心地いい柔らかさ。セージバターは北イタリアでよく食べられるソースで、爽やかな香りの軽やかな仕上がりとなる。

ニョッキ セージバターソース

手打ちパスタは、食感と風味の良さが魅力だ。いつもの調理道具でつくれ、本場の味を楽しめるパスタをと井上シェフに尋ねたら、ニョッキとの答えが返ってきた。

「イタリアでは一般的で、形が整わなくても大丈夫です」
 
ニョッキのつくり方は大らかだ。気を配るのは、生地に入れるじゃがいもが水っぽくならないように皮ごと蒸し、熱いうちにしっかりつぶすことと、生地は耳たぶの固さになるまでこねること。ハイライトはフォークで線をつけるところ。ソースがからみやすくなり、この時点ですでにおいしそうだ。
 
ゆでるプロセスも浮いてきたらゆで上がりという明快さで、香り豊かなソースにからめれば完成する。すぐにでもつくりたくなるレシピは、味も折り紙つきだ。

材料(2人分)

ニョッキの生地(4人分/つくりやすい分量)
 じゃがいも……600g
 小麦粉*……150g
 溶き卵……1/2個分
 塩……1つまみ

バター(食塩不使用)……30g
セージ(生)……3〜4枝
塩……20g
パルメザンチーズ(すりおろす)……適宜
*取材ではイタリア・カプート社の小麦粉を使用。中力粉で代用できる。

つくり方

1.ニョッキをつくる

じゃがいもは皮つきのまま蒸気の上がった蒸し器に入れ、蓋(ふた)をして竹串がスーッと通るまで柔らかく蒸す。熱いうちに皮をむいてボウルに入れ、マッシャーやすりこ木などで粒がなくなるまでつぶす。

2.粗熱が取れたら小麦粉と塩を加えて全体を混ぜ合わせ、溶き卵を加えて生地をつかむようにしながら、よくこねる。あらかたまとまってきたら、手のひらで押すようにこねる。

3.1/3量を手でちぎって台に取り出し、両手で転がしながら直径2cmの棒状にのばす。包丁などで端から2cmずつに切る。

小麦粉(分量外)を薄くふり、フォークの背をニョッキにあてて手前に引き、線をつける。残りも同様にする。

4.ソースをつくる

フライパンにバターとセージを入れて中火にかけ、バターを溶かす。色づいてきたらスプーンでセージに回しかけ、香りを移す。

焦げる直前でパスタのゆで汁少々を加えて混ぜる。

5.ニョッキをゆでて、ソースと合わせる

鍋に水2Lと塩20gを入れて沸かし、ニョッキの半量をゆで始める。浮いてきたら取り出し、4のフライパンに加える。

手早く混ぜ合わせ、器に盛って好みでパルメザンチーズをふる。

※残りのニョッキはジッパー付きの保存袋に入れて冷凍保存可能。

教える人 井上雄一さん(『スポルカチョーネ』オーナーシェフ)

2022年、東京・世田谷の一軒家に移転オープン。年に数回イタリアに赴き現地の味を習得し、ここでしか食べられない料理を提供している。

スポルカチョーネ

サライ10月号特集は『「家パスタ」の(新)ルール』

東京都世田谷区松原1-20-18
電話:03・6379・2869
営業時間:17時〜21時(最終注文) 
定休日:水曜、木曜、日曜

取材・文/石出和香子 撮影/伊藤徹也

 

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