火加減、塩加減、そして基本のソース。覚えれば、家パスタが驚くほどおいしくなる魔法の法則を教えます。こちらはパスタそのものを味わう一皿。にんにくの香りと唐辛子の辛みが合わさったオイルを、さらりとパスタにまとわせるため、湯きりはしっかりと。
究極のシンプルパスタは、しっかり湯きりが鉄則

「パスタのおいしさを存分に楽しむため、ソースは軽やかに仕上げます」
「パスタは小麦の風味を味わう料理」と語るのは、『レガーロ』の小倉知巳シェフ。店のスペシャリテでもあるパスタ料理はどれもシンプルで軽やかな味わいである。
今回教わったのは3つの定番ソース。共通点は、パスタはガロファロ社のスパゲッティーニを使い、塩分濃度1.5%の湯でゆでてしっかり塩味をつけることだ。
オイルソースは、にんにくと唐辛子の香りをオイルに移すことから始まる。香りがたったらゆで汁を加えてソースに味をつけると同時に、乳化作用でとろみがつく。そこへゆで上がったパスタを投入するのだが、ソースのとろみを維持しつつ、パスタにさらりとまとわせるためには、しっかり湯きりするのが肝要だ。手早く和えたら、即座に食べること。
材料( 1人分)

パスタ(スパゲッティーニ)……70g
塩……30g
にんにく……1片
A
オリーブ油……20g(大さじ1強)
唐辛子オイル*……小さじ1
イタリアンパセリ(生)……2本
オリーブ油……小さじ1
*唐辛子オイルのつくり方

赤唐辛子1:オリーブ油10の割合で、ハンドブレンダーなどでかくはんする。赤唐辛子の辛みを余すことなく使え、オイルの量で辛みを加減できる。赤唐辛子1本で代用可。その場合は2(↓)の工程で加え、ゆっくり火を通す。
つくり方
1.下ごしらえをする

にんにくは薄切りに、イタリアンパセリはみじん切りにする。
2.ソースのベースをつくる

フライパンにAとにんにくを入れ、強めの中火にかける。ふつふつとしてきたら弱火にし、約5分間火を通す。
3.パスタをゆで始める

鍋に水2Lと塩30g(塩分濃度1.5%)を入れて沸かし、パスタを袋の表示時間通りにゆで始める。
4.ソースにパスタのゆで汁を加える

2のにんにくが色づき始めたら、パスタのゆで汁大さじ2を加え、とろりとするまで混ぜ合わせる。
5.パスタにソースを和える

パスタがゆで上がったら、水けをしっかりきってフライパンに加え、素早く混ぜ合わせる。
6.イタリアンパセリを加える

イタリアンパセリとオリーブ油を加えてさっと混ぜ合わせたら火を止めて、器に盛る。
教える人 小倉知巳さん (『Regalo(レガーロ)』オーナーシェフ)

Regalo(レガーロ)

東京都渋谷区代々木4-6-2宍戸ビル地下1階
電話:03・6383・3384
営業時間:17時30分〜20時30分(最終注文)、土曜、日曜、祝日はランチも営業。12時〜12時30分(最終注文)
定休日:水曜、木曜
交通:小田急電鉄小田急線参宮橋駅より徒歩約3分

取材・文/石出和香子 撮影/宮濱祐美子











