皆さんは、漢方薬と聞くとどんな印象がありますか? 「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。 第78回のテーマは、「疲れとむくみに効く『防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)』」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇 純子さんに教えてもらいました。
防已黄耆湯とは?
防已黄耆湯とは「防已(ぼうい)」と「黄耆(おうぎ)」という生薬を中心に構成される漢方薬です。効能や飲み方について詳しく解説します。
1.効能・効果
防已黄耆湯は、生命のエネルギーの「気(き)」を補い、胃腸のはたらきを高め、血液以外の体の水分である「水(すい)」の巡りを良くして余分な水分を排出し、利尿作用をもたらします。
また、肥満によって起きる関節の痛みを軽減し、関節にたまった余分な水も排出してくれます。
2.基本の飲み方
防已黄耆湯は、医師や薬剤師に指定された分量(1日2回や3回など)を、食前(食事の30分~1時間前)、または食間(食後2時間ほど)に、水またはお湯で服用します。
防已黄耆湯はどんな人におすすめ?
ここからは、具体的な悩みを挙げ、防已黄耆湯がどんなに人に適しているのか、なぜ効果的なのかを併せて解説します。
1.疲れやすい人
防已黄耆湯は、体力が低下していて、スタミナがなく、すぐに疲れてしまう人に適しています。日常的に運動不足で、体を動かす習慣がない人にも有効です。「気」を補い、胃腸機能を高めて、体に本来必要なエネルギーを作り出します。
2.汗っかきの人
色白でぽっちゃりしている汗っかきの人は、体に余計な水分がたまり、「水」の循環がうまくいっていない可能性があります。防已黄耆湯は、水の巡りを良くすることで、体の水分バランスを整え、汗を抑えます。
3.下肢のむくみが気になる人
むくみは、水分バランスが崩れて水分の循環が滞っている状態です。防已黄耆湯は余計な「水」をためこまないように適切に排出してくれるため、乱れた水分バランスを整えてくれます。
防已黄耆湯に副作用はある? 安心して服用するには
防已黄耆湯の服用によって起きる副作用は、皮膚の発疹やかゆみ、食欲不振や胃の不快感などです。そして、まれに起きる重篤な症状としては、間質性肺炎、偽アルドステロン症・ミオパチー、肝機能障害などがあります。
異常を感じた場合は、ただちに服用を止め、医師や薬剤師に相談してください。
安心して漢方薬を続けるには、ご自身に合った漢方を専門家に選んでもらうのがおすすめです。最近では、あんしん漢方という、オンラインで気軽に利用できる漢方薬サービスが話題になっています。体質診断や経過を漢方薬の専門家に診てもらえるうえ、家から出なくても購入まですべて完結するのが魅力です。
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防已黄耆湯は色白ぽっちゃりで疲れぎみの人におすすめ
防已黄耆湯は、体のエネルギーの元である「気」を補い、血液以外の水分「水」の循環にはたらきかけます。そのため、疲れやすく汗っかきで、ぽっちゃりやむくみが気になる人に適しています。
漢方薬を利用するだけでなく、日々の生活習慣の見直しも大事です。不規則な生活は避け、健康を意識して健やかな毎日を送りましょう。
さて、次回は「気力のなさを改善できる! 疲れに効く『補中益気湯(ほちゅうえっきとう)』」です。ぜひご覧ください!
<この記事を書いた人>
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