写真・文/矢崎海里
天候や旬によって値段が左右される生野菜に比べて、トマト缶は比較的価格が安定しているため、活用している方も多いのではないでしょうか。
1日の野菜摂取目標量は350gですが、実際の摂取量の平均は280gと、70g不足しています。
トマト缶を使えば手軽に野菜量を増やすことができ、トマトの酸味やコクで調味料の使用も少なく済むため減塩調理にもおすすめです。
今回はトマト缶の酸味や風味を生かした減塩レシピをご紹介します。
トマト煮込みハンバーグ
【材料】(1人分)
合い挽き肉 100g
玉ねぎ 1/4個
有塩バター 5g
溶き卵 1/2個
パン粉 大さじ1
牛乳 大さじ1/2
胡椒 少々
オリーブオイル 小さじ1
★カットトマト缶 150g
★水 大さじ2
★にんにく(薄切り) 1かけ分
★ローリエ 1枚
★ウスターソース 大さじ1/2
★ケチャップ 小さじ1
★はちみつ 小さじ1
パセリみじん切り 適量
【作り方】
1.玉ねぎはみじん切りにして、有塩バターを溶かしたフライパンでしんなりするまで炒める。あら熱を取る。
2.1に合い挽き肉、溶き卵、パン粉、牛乳、胡椒を入れ、粘り気が出るまでよく捏ね、成形する。
3.オリーブオイルを中火で熱し、2を両面焼き目がつくまで焼く。
4.★の材料を入れ、弱中火で水分を飛ばしながら10分ほど煮込む。
5.ソースが煮詰まったらローリエを取り出し、火を止める。うつわに盛り、パセリを散らし完成。
トマトベースのシンプルな煮込みハンバーグですが、このひと皿で野菜200gを摂ることができます。
お好みでソースにきのこや野菜を入れて、さらに野菜量を増やすのもおすすめです。
ソースの量はたっぷりあるので、パンやパスタを添えてワンプレートで楽しむこともできます。
玉ねぎを先に炒めるのはひと手間ですが、ぜひ面倒臭がらずにチャレンジしてみてください。
ハンバーグには塩味を加えていないので、このひと手間でハンバーグのおいしさがアップします。
玉ねぎの甘みや風味が増すほか、水分を飛ばしてハンバーグを焼いたときに水っぽくなるのを防ぎます。
食塩相当量:1.1g
鶏肉のトマトクリーム煮
【材料】(1人分)
鶏もも肉 100g
じゃがいも 中1個
玉ねぎ 1/4個
小麦粉 大さじ1/2
カットトマト缶 100g
水 大さじ1
胡椒 少々
顆粒コンソメ 小さじ1
生クリーム 大さじ2
サラダ油 大さじ1/2
パセリ(みじん切り) 少々
【作り方】
1.鶏もも肉、じゃがいも、玉ねぎは一口大の食べやすい大きさに切る。
2.鍋にサラダ油を熱し、1を中火で炒める。
3.鶏肉の色が変わったら小麦粉を振り入れ、粉っぽさがなくなるまで炒める。
4.カットトマト缶、水、胡椒、顆粒コンソメを加え、弱火で15分煮込む。
5.生クリームを加え混ぜ、火を止める。うつわに盛り、パセリを散らし完成。
ホクホクのじゃがいもと、コクのあるトマトクリームがよく合う一品です。
このひと皿で150gの野菜を摂ることができます。
生クリームはトマト缶をしっかり煮詰めてから最後に加えるのがポイントです。
チャック付き保存袋に入れて冷凍保存もできるので、多く作りすぎてしまっても安心。
パスタソースやグラタン、ドリアなどさまざまな料理にアレンジもできますよ。
食塩相当量:1.4g
* * *
トマト缶は日持ちするので、家庭に常備しておくのもおすすめです。
1缶使い切れず余ってしまった分は、清潔な容器に入れての冷蔵保存や、チャック付き保存袋に平らに入れて冷凍保存してください。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。