いま大阪市立美術館では、同館の所蔵コレクションから選りすぐった名品ばかりを紹介する展覧会が開催されています。(~12月4日まで)
大阪市立美術館は、昭和11(1936)年5月1日、大阪・天王寺に開館しました。落成記念展に出品された橋本関雪の《唐犬(からいぬ)》が同館のコレクションの第一号となり、以後コレクション数は現在約8400件を数えます。
“壺の中に入ってみると、愉しみにあふれた別天地が広がっていた”という中国の故事「壺中之天」になぞらえて開かれる本展は、同館の誇るコレクションから厳選した美術品が一堂に展示されます。
本展の見どころを、大阪市立美術館の学芸員、森橋なつみさんにうかがいました。
「中国の有名な故事と展覧会の“展”をかけた本展覧会の表題には、美術館の中にひろがる別世界を楽しんでいただきたいという思いを込めました。
大阪市立美術館の80年間に築かれたコレクションと寄託作品から、書画、彫刻、工芸とあらゆるジャンルの名品・逸品を出陳しています。葛飾北斎から古代エルトリアの壺まで、国宝・重要文化財を含む約300件という大ボリュームでお届けします」
葛飾北斎の肉筆浮世絵の代表作《潮干狩図》(重要文化財)は、修復後の初披露となります。ぜひ足をお運びください。
【特別陳列「壺中之展―美術館的小宇宙」』
■会期/2016年11月8日(火)~12月4日(日)
■会場/大阪市立美術館 南館1階・2階、北館2階
■住所/大阪市天王寺区茶臼山町1-28
■電話番号/06・4301・7285(大阪市総合コールセンター)
■料金/一般800(700)円 大高生500(400)円 ( )内は20名以上の団体料金 ※中学生以下無料、障がい者手帳所持者と介護者1名は無料(要証明)、大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金
■開館時間/9時30分から17時まで(入館は16時30分まで)
■休館日/月曜日
■アクセス/JR天王寺駅中央改札口、大阪市営地下鉄御堂筋線・谷町線天王寺駅15・16号出口、近鉄大阪阿部野橋駅西改札口、阪堺電車天王寺駅前駅、大阪市営バス「あべの橋口停留所」よりいずれも北西へ約400m
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取材・文/池田充枝
1989年「サライ」