親の今後について親子間でよく話している方は14%しかいないと判明!
あなたは、親の介護について考えたことはありますか?
かけがえのない家族だからこそ、将来訪れるであろう親の介護について考えなければなりません。
しかし、多くの方は、親の介護が必要になった時に初めて、考え出すのではないでしょうか?
親の介護について考えた時に、在宅介護をしたり、老人ホームの入居を勧めたりと色々な選択肢がありますが、そのことに関して親と真剣に話し合いをしている方は少ないかもしれません。
では、親の今後に向けて準備をしている方がどのくらいいるのでしょう。
今回、“千葉老人ホーム・介護施設紹介所リーブス”(https://chiba-roujinhome.com/)を運営するひまわりライフサービス株式会社の50代~60代男女を対象に実施した、親の介護に関する調査をご紹介します。
親の今後について親子で話し合いをしていない方が6割以上いると判明!
始めに、親の今後について、普段から親子間で話し合いをしているのか聞いてみました。
「親の今後について、親子で話し合いをしていますか?」と質問したところ、『全然話していない(29.4%)』『あんまり話していない(32.6%)』『少し話している(24.0%)』『よく話している(14.0%)』と回答しました。
合計6割以上の方が、親と具体的な今後の話ができていないようです。
子どもから親に介護の話をしてもいいのかためらってしまうことや、本人が元気で過ごしていることなどから、話す機会をなかなか作れないのかもしれません。
在宅介護ができない方は半数以上いる!?老人ホームへの入居を勧めるタイミングとは?
先程の調査で、親の今後について話し合いができていない方が多いとわかりました。
万が一に備えて、話し合っておくことは大切ですよね。
もし、親の介護が必要となってしまった場合、在宅介護をするのか施設介護をするのか悩むと思いますが、在宅介護ができる方はどのくらいいるのでしょうか?
「親の介護が必要になった場合、在宅介護はできますか?」と質問したところ、半数以上の方が『できない(55.5%)』と回答しました。
2人に1人の方が在宅介護は厳しいと感じていると判明しましたが、なぜそのように感じているのか、具体的な理由を伺いました。
■在宅介護ができない理由
・「体力、気力共に続かないと思うから」(50代/男性/無職)
・「家族が多いし、皆仕事をしてるので昼間に誰もいないから」(50代/男性/自営業)
・「家庭内での争いが常に発生してしまう恐れがあるため」(60代/女性/パート・アルバイト)
■在宅介護ができる理由
・「初期はできると思う。ただ長期になったり寝たきりになったりすると難しい」(50代/女性/専業主婦)
・「病状、症状にもよりますが実母を看た経験があるため」(50代/女性/無職)
・「すでにバリアフリー住宅にリフォームしているから」(50代/男性/公務員)
などの回答が寄せられました。
在宅介護は体力や気力が必要になると思います。
自分1人で介護を続けていると「私は大変な思いをしているのに、周りはわかってくれない…」など家族間に亀裂が入ってしまうこともあるようです。
そういった理由から、在宅介護をするのが厳しいと回答した方が多いのかもしれません。
在宅介護が厳しいと感じている方が多いとわかりましたが、そのような方はどのようなタイミングで親に老人ホームへの入居を勧めるのでしょうか?
「親に老人ホームの入居を勧めようと思うタイミングを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『自宅での介護に限界を感じた時(49.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『親が自ら施設入所を希望した時(46.0%)』『親の病気(認知症含む)が進行した時(34.6%)』『医師やケアマネジャーなどの専門家から勧められた時(27.7%)』『仕事の関係等で親の面倒を見られなくなった時(18.5%)』『介護者が増えた時(7.0%)』と続きました。
自宅での介護に限界を感じたり、親の病気が進行したりするタイミングで老人ホームへの入居を考えるようです。
介護を続けたい気持ちはあっても、続けていくことが困難になってしまった際に、急に老人ホームを探すとなると大変ですよね。
皆さんのご家庭の状況に応じて、介護の方法を考える必要があるかもしれません。
【意外と知らない?】老人ホームに入居するまでの流れと期間とは?
先程の調査で、半数以上の方が在宅介護はできないと判明しました。
自分に限界が来たときや、親の病気が進行したときに、老人ホームへの入居を勧める方が多いようですが、いつそのような事態が訪れるかはわかりません。
では、突然老人ホームを探さなければならなくなった場合、入居の流れを知っている方はどのくらいいるのでしょうか?
そこで、「老人ホームに入居する流れを知っていますか?」と質問したところ、7割以上の方が『いいえ(73.4%)』と回答しました。
親が老人ホームに入居する場合、入居までの流れを知っておかなければ、混乱を招いてしまうかもしれません。
続いて、「入居するまでにどのくらいの期間が必要だと思いますか?」と質問したところ、4割以上の方が『半年以上(43.6%)』と回答しました。
入居までの流れとして、まず本人の健康状態に合う老人ホームを探し、立地や費用などの条件から候補を絞ります。
次に候補の中から老人ホームを見学します。
(現在は、新型コロナウイルスの影響で見学に制限をかけている老人ホームも多くありますが、パンフレットやホームページを閲覧しただけでは、良い施設か見極めることは難しいので見学をしましょう)
見学をした老人ホームの中で希望条件に合う施設が見つかりましたら申し込みをし、その後、健康診断書等の必要書類を提出、ホームスタッフによる本人との面談などを行い、入居審査に進みます。
最後に、入居審査を無事通過すると、正式に契約・入居となります。
申し込みから入居するまで平均1ヵ月前後掛かると言われてますが、要望や条件によって、入居までに多くの時間が掛かってしまうこともあるので、事前に準備をし、余裕を持って入居できるようにしましょう。
老人ホームの月額費用は16万円~20万円程度掛かると思っている!?入居を勧めるにあたっての不安は…?
先程の調査で、老人ホームの入居までの流れを知らない方が7割以上いることがわかりました。
条件や要望によって入居までの期間は変わってきますが、何ヶ月も待たなければならないということもあるので気を付けましょう。
また、入居したいと思う老人ホームが見つかっても、「月額費用が高くて入居できなかった」ということもあり得ます。
では、老人ホームの月額費用はどのくらいを考えているのでしょうか?
「老人ホームの月額費用はどのくらい掛かると思いますか?」と質問したところ、『16万円~20万円以下程度(29.9%)』と回答した方が最も多く、次いで『11万円~15万円以下程度(25.4%)』『21万円~25万円以下程度(13.8%)』『10万円以下程度(13.0%)』『26万円~30万円以下程度(7.2%)』『51万円以上程度(7.1%)』と続きました。
老人ホームの月額費用が高い施設もあれば、低い施設もあり、住んでいる地域によって費用の相場も変わります。
関東圏の場合、月額費用が15万円以下で入所できる施設はほとんどありません。
また、月額費用以外に掛かる介護保険の自己負担や医療費、消耗品費等をプラスすると、毎月20万円前後の費用が実際には掛かってしまうので、費用面は余裕を持って考えましょう。
さらに、費用や場所が決まっても、それで終わりではありません。
入居後ようやく施設での生活が始まるので、他にも不安に思うことがあると思います。
では、入居することに対してどのような不安があるか伺っていきましょう。
「親が老人ホームに入居することに対して、どのような不安がありますか?(複数回答可)」と質問したところ、『施設の費用を払い続けることができるか(58.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『職員の対応が丁寧か(50.5%)』『入居者本人が承諾してくれるか(43.4%)』『他の入居者との人間関係が円滑に進むか(35.8%)』『環境の変化によって健康状態が悪化しないか(29.8%)』と続きました。
費用を払い続けることができるかという不安以外にも、職員や他の入居者との人間関係に対しても不安を感じている方が多いようです。
続いて、具体的な理由について聞いてみました。
■老人ホームに入居することの不安とは?
・「職員による不祥事が多いから」(50代/男性/パート・アルバイト)
・「環境変化への対応力が(一般的に)加齢とともに減退するので、それらに起因した新たな病状等の発症が気になる」(50代/男性/会社員)
・「施設での対応に不信感がぬぐえないから」(50代/男性/公務員)
・「親の介護の期限がわからないので、費用が不安です」(60代/女性/無職)
などの回答が寄せられました。
大切な家族が老人ホームに入居することは、不安も多いと思います。
不安を取り除くためにも、親としっかり話し合い、見学や体験入居など事前準備を大切にしましょう。
あなたは老人ホームをどうやって探しますか?
先程の調査で、老人ホームの不安について明らかになりました。
費用面以外に、職員の対応であったり、環境の変化についていけるかであったりと様々な不安があるようです。
そのような不安があるからこそ、老人ホームは慎重に選びたいですよね?
そこで、親の老人ホームを選ぶ際、どのように調べるのか聞いてみました。
「老人ホームを選ぶ際はどのように調べますか?」と質問したところ、『医師やケアマネジャーなどの専門家に相談する(48.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『施設のHPを見る(19.0%)』『友人・知人からの紹介を受ける(11.3%)』『口コミや評判、比較サイトを見る(8.9%)』『老人ホームの紹介センターを利用する(7.5%)』と続きました。
いざ、入居先を探すとなっても知識がなかったり、どこから情報収集すれば良いかわからなかったりするため、まずは現場の方に話を聞いてみるということも多いようです。
大切な家族の将来を考えて早めに準備してみてはいかがでしょうか?
今回の調査で、親の今後について親子間で話し合えていない方が多く、親に介護が必要となった際は、半数以上の方が在宅介護はできないということが判明しました。
親に老人ホームの入居を勧めるタイミングに関しては、自宅での介護に限界を感じたときや、病気が進行したときに、老人ホームへの入居を勧めることを検討しているようです。
自宅での介護を続けるためには、時間と体力が必要になります。心身が疲弊してしまわないよう、対策や準備が必要かもしれません。
また、老人ホームについては「施設の費用を払い続けることができるだろうか」「職員の対応は丁寧なのだろうか」などの不安があるようです。
余生を楽しく過ごすための施設や、介護や医療が整った施設など、本人の健康状態や希望条件によって老人ホーム選びも大きく変わってきます。
大切な親だからこそ、今後の介護について深く考えてみても良いかもしれません。
調査概要:親の介護に関する調査
【調査日】2020年7月22日(水)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,166人
【調査対象】50代~60代男女
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ