河口湖と富士山の雄姿を楽しみながら湯あみができるのが山梨県の富士河口湖温泉です。町には5つの源泉が湧き、河口湖周辺に旅館や日帰り入浴施設などが立ち並びます。
温泉はカルシウムやナトリウムなどが多い塩化物泉で、疲労回復や神経痛などに効用があります。裾野を広げる富士が湖に映し出される逆さ富士を眺めながら湯船に身を預ければ、まさに極楽気分です。
年間を通して観光客の多い地域ですが、6月下旬から行われている「河口湖ハーブフェスティバル」の時期はなおさらです。今年は7月13日まで開催されるこのイベントは、平成2年から行なわれるようになりました。
期間中は花のライトアップが行なわれ、ハーブの苗の販売やブルーベリー摘みも楽しめます。また点在する主要観光施設を結ぶレトロバスが走りますので、町の散策にも便利です。
秀麗な富士をバックに豊かな香りとともに紫に色づくラベンダーは、ため息が出るほどの美しさですし、温泉とハーブというふたつの癒し効果で、心身がリラックスすること請け合いです。
上の写真は「うぶや」(写真提供:公益社団法人やまなし観光推進機構)。
取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。
