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世界的指揮者ダニエル・バレンボイムの理想を建築家フランク・ゲイリーが実現したホール「ピエール・ブーレーズ・ザール」(ベルリン)

文・写真/宮本薫(海外書き人クラブ/ドイツ・ベルリン在住ライター)

クラシック音楽ファンの天国、ベルリン。まず思い浮かぶのはベルリン・フィルハーモニーだが、それ以外にもベルリナー(ベルリン人)御用達のホールはたくさんある。今回は、室内楽を聴くには今一番おすすめの、2017年にオープンしたばかりの「ピエール・ブーレーズ・ザール」を紹介する。

ピエール・ブーレーズ・ザールは、ベルリン国立歌劇場の指揮者であり名ピアニストとして知られるダニエル・バレンボイムが作った学校、「バレンボイム・サイード・アカデミー」付属ホールとして作られた。

ピエール・ブーレーズ・ザール

(C) Barenboim-Said Akademie

ユダヤ人のバレンボイムは、長年音楽を通してパレスチナとイスラエルの融和を目指してきたことで知られているが、このホールは、彼が2016年に開校した音楽学校、バレンボイム・サイード・アカデミーの一部として設立された。

アカデミーでは、才能のあるアラブ系の若者たちが、奨学金で音楽を学んでいる。学生だけでなく、ホールの休憩時間にサーブされるのは、コンサートホール用にアレンジされたレバノン料理。働いているスタッフもほとんどが中東系で、時々アラブ音楽のコンサートも開催される。

場所は、ベルリンの超中心部、ベルリン国立歌劇場の衣装倉庫跡地。音響は、サントリーホールを手がけた日本の永田音響。設計は、バレンボイムの友人で、現代アメリカを代表する建築家のフランク・ゲイリーが無償で行ったということでも話題になった。

このホールの特徴は、楕円形であることと、客席が可動式であることだ。ピアノなどの室内楽コンサートの場合は楕円形の真ん中に楽器を置き、サロンの様なかたちで演奏されることが多いのだが、どの席を選んでも客席から演奏者までの距離が驚くほど近い。

レンボイム特別モデルのスタインウェイ・コンサートグランドピアノ。

バレンボイム特別モデルのスタインウェイ・コンサートグランドピアノ。

特におすすめなのは、ピアノを囲む様に設定されるブロックA席だ。

この席は、ピアノに近すぎるあまり音のバランスが悪いので、価格は一番安いのだが、ピアニストから1、2メートルの距離なので、彼らの息遣いやペダルの操作音、鍵盤のタッチ音まで聞こえる。日本のコンサートでは考えられない距離感で、ピアニストと同じ空間を共有しているという、貴重な経験をすることができる。(そういった音が邪魔だと思われる方には、バルコニー席が良い)

コンサート終了後に挨拶をするバレンボイムとアルゲリッチ。

コンサート終了後に挨拶をするバレンボイムとアルゲリッチ。

2017年のクリスマス前後には、バレンボイムと彼の親友であり、別府のアルゲリッチ音楽祭でも知られる女流ピアニスト、マルタ・アルゲリッチによる「子供のためのコンサート」が行われた。

子供たちにクラシック音楽を身近に感じてもらうということが趣旨のこのコンサートでは、クリスマスにちなんだ子供向けの連弾曲が演奏された。

観客は子連れ多数。ジーンズなどのカジュアルな服装の人が多かった。ピアノソロコンサート独特の緊張感のある静寂はなく、ピアニスト同士が何やら相談し合う様子が聞こえてきたり、小さな子供の声が聞こえたり。

赤ちゃんが泣き始めた時は、バレンボイムが優しく話しかけて観客たちは笑いに包まれた。ピアニストと観客の間に垣根がない。赤ちゃんの泣き声でさえ、その日のコンサートの空気感を作る重要な要素になる。ピアニストと自分、他の観客と自分が音を通してつながりあっているような、不思議な感動があった。

日本でも最近流行りの「子供のためのコンサート」的な雰囲気なのだが、弾いているのは、世界のバレンボイム&アルゲリッチなのだ。子供達に超一流を肌で感じてもらおう、というベルリンらしい贅沢な、素晴らしいコンサートだった。ちなみに内容は超贅沢なこのコンサート、チケット価格は大人40ユーロ(約5200円)、子供20ユーロ(約2600円)だった。

大人は普通に客席に座って鑑賞したが、子供達はピアニストの足元のクッションに座らせてもらい、世界で五本の指に入るピアニストたちの演奏を肌で感じるという貴重な経験をした。

大人は普通に客席に座って鑑賞したが、子供達はピアニストの足元のクッションに座らせてもらい、世界で五本の指に入るピアニストたちの演奏を肌で感じるという貴重な経験をした。

【チケット入手方法】
「ピエール・ブーレーズ・ザール」公式サイト英語版(https://boulezsaal.de/)旅行が決まったらすぐにHPをチェック。”CONCERTS”をクリックすると、これから行われるコンサート一覧がずらっと出てくる。興味深い演目を見つけたら、”BUY TICKET” をクリックすると、シートマップが出てくるので、席を拡大して空いている席をクリックして右側のカートに入れる。”Full rate”は、一般大人料金。35歳以下の場合は忘れずに”youth ticket” に変更する。決済はビザまたはマスターカードで。チケットは自分で印刷して行く。チケット価格は高くて75ユーロ(約9600円)ほど。学生コンサートなどは10ユーロ(約1300円)程度から。子供料金(19歳以下)は半額。ユース料金(35歳以下)が設定されている場合は、15ユーロ(約2000円)程度。
前述のブロックA(自由席)を購入した場合は、開演の一時間前には並ぶことをお勧めする。開演30分前の会場とともに、あっという間にいっぱいになる。当日券:開演の一時間前にチケット売り場が開くので、人気演目の場合は、一時間半前には並び始めた方が良い。アクセス:ベルリン大聖堂、コンチェルト・ハウス、ドイツ歴史博物館などが集まる一角にあり、地下鉄駅から徒歩4.5分程度。夜も比較的安全な地域なので、問題なく歩ける。博物館島のすぐ近くなので、美術館巡りをしてからコンサートというプランがおすすめ。

【Pierre Boulez Saal Barenboim-Said Akademie】

Französische Straße 33d 10117 Berlin, Germany
電話番号(チケット販売): +49 30 4799 7411
月曜日から土曜日:9~20時
日曜祝日:2~20時
https://boulezsaal.de/

学生たちとリハーサルをするバレンボイム。(C) Barenboim-Said Akademie

学生たちとリハーサルをするバレンボイム。(C) Barenboim-Said Akademie

バレンボイムが開校した音楽学校、バレンボイム・サイード・アカデミーやバレンボイムの活動について興味がある方にはこちらの本がおすすめ。

【バレンボイム音楽論──対話と共存のフーガ】
ダニエル バレンボイム (著), 蓑田 洋子 (翻訳) 出版社: アルテスパブリッシング

※1ユーロ=約128円で計算(2018年12月時点)

文・写真/宮本 薫(海外書き人クラブ/ベルリン在住ライター)
2001年から2016年までモロッコ、マラケシュ在住、2016年からドイツ・ベルリン在住。著書:「モロッコのバラ色の街 マラケシュへ」「彩りの街をめぐる旅 モロッコへ 」共にイカロス出版。海外書き人クラブ会員(http://www.kaigaikakibito.com/)。

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