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ベルリンのトルコ人街にあるクラシックライブハウス、「ピアノサロン・クリストフォリ」で一期一会の音楽と出会う

文・写真/宮本薫(海外書き人クラブ/ドイツ・ベルリン在住ライター)

クラシックのコンサートは退屈というイメージを持つ人は多い。

誰もが知っているメロディが、有名な演奏家によって、録音音源と同じように演奏される。ミスをしない限り、家で聞いても、コンサートホールで聞いても、ほとんど同じように聞こえる。

美しいのだけれど、聞いているうちに眠くなってしまう……、という人に是非経験して欲しいのが、ピアノサロン・クリストフォリのコンサートだ。

ピアノサロン・クリストフォリのコンサート

ピアノサロンがあるのは、ベルリナー(ベルリン在住者)が「クラシック音楽」と聞いてイメージする場所、ミッテ地域のお隣のトルコ人街、ヴェディング地域にある川沿いの元倉庫。

オーナーのシュライバー氏は、現役の神経科のドクターだ。

ある時、オークションでアンティークのピアノを手に入れたことを機に、ピアノの修復を開始。生き返った80年、100年前の音色を楽しむために知人友人を呼んで小さなコンサートを始めたのがピアノサロンの始まりで、今では毎晩のようにコンサートが開催され、200人からの観客で満席になることも多い。

「そもそも、クラシック音楽が生まれた時代、バッハ、モーツアルト、ベートーヴェンといった偉大な作曲家たちが生きた時代には録音技術などなかったし、音楽は演奏者、場所、聴衆の雰囲気や楽器の調子によって生き生きと変化するものだったのではないか?」というシュライバー氏が作り出す空間は、一期一会の音楽との出会いを期待できる「クラシック音楽のライブハウス」だ。

倉庫の中にシャンデリアがぶら下がり、古いピアノや部材が並ぶ。独特の雰囲気だ。

倉庫の中にシャンデリアがぶら下がり、古いピアノや部材が並ぶ。独特の雰囲気だ。

出演するのは、世界的コンクールに入賞したばかりの若手から、普段はベルリンのオーケストラで演奏しているヴァイオリニストの室内楽、時には、この人がこんな小さな会場で?と思うような大物まで。共通するのは、シュライバー氏が興味を持ったミュージシャンだということ。

演目も誰もが知っているクラシックから、現代物、ジャズまで幅広いので予約の際はよく確かめて。

アンティークのピアノの音色

世界中のコンサートピアノの95%のシェアをスタインウェイが占めているという。もちろん、録音に使われるのもほとんどがスタインウェイ。私たちの耳は、ピアノというとスタインウェイの音をイメージするようになってしまっているのだけれど、ピアノサロンでは、もちろんここで修復された古いピアノが使われる。それは重厚な音が魅力のベーゼンドルファーかもしれないし、繊細なフランスピアノのプレイエルかもしれない。

“いつも聞き慣れたあの音”ではないアンティークのピアノの音色は、初めて聴くと少し違和感を感じる。あれ、ここの音はこんな音だったの?でもこの軽いタッチが素敵…。

音楽と知り合い、関係を深めていく時間は、クラシックファンにとってワクワクするような経験だ。
ベルリンでしか経験できない、クラシック・ライブを経験してみたい方は、是非足を運んでみて欲しい。

ベルリンでしか経験できない、クラシック・ライブベルリンでしか経験できない、クラシック・ライブ

* * *

完全予約制。オンライン予約のみ。ドイツ語のみなのでハードルが高く見えるが、やって見ると簡単なので是非。
まず、こちらのページを開く。

https://www.konzertfluegel.com/N_konzerte.html

コンサート情報がずらりと並んでいるので、予約したい日程を選んで
“reservierenwunsch”と書かれているボタンを押すと予約フォームが出てくるので、上から席数(数字)、苗字、名前、メールアドレスを入力して”absenden”と書かれたボタンを押すと、予約完了お知らせメールが届く。

ほとんどのコンサートが19時半開場、20時開演で、演奏時間は休憩を挟んで90分から120分ほど。会場に入ると、受付があるので、名前を言って席を教えてもらおう。価格が決まっている場合はここで支払い、決まっていない場合は、最後に好きな金額を支払う。(目安は20ユーロ程度から)

脇にドリンクバーがあり、水、ワイン、ビールなどがあるのでセルフサービスでいただく。ドリンク料金に含まれており、音を立てなければ、飲みながら鑑賞することも可能。

ピアノサロンがあるのは、川辺の倉庫街。
行きは最寄駅から徒歩でも良いが、帰りは必ずタクシーで。終演後、スタッフにお願いすれば呼んでもらえる。
ドレスコード無し。

外観。上のピアノの印が目印だ。開場の7時半までは外で待たされるので、冬場や雨の日は気をつけて。

外観。上のピアノの印が目印だ。開場の7時半までは外で待たされるので、冬場や雨の日は気をつけて。

[PIANO SALON CHRISTOPHORI]
Uferstraße 8-11, 13357 Berlin Germany
コンサートの予定は下記にて確認。
予約はオンラインで。

https://www.konzertfluegel.com/

【サロン隣のおすすめカフェ】
サロンのすぐ隣のケーキ&軽食がオススメのカフェ。
コンサート前のお茶、食事におすすめ。食事メニューは18:30頃から。
古い電車を利用した席が人気。

Café Pförtner
Uferstraße 8-11, 13357 Berlin Germany
http://pfoertner.co/
月曜から金曜:9-23h
土曜:11-23h
日曜定休

文・写真/宮本 薫(海外書き人クラブ/ベルリン在住ライター)
2001年から2016年までモロッコ、マラケシュ在住、2016年からドイツ・ベルリン在住。著書:「モロッコのバラ色の街 マラケシュへ」「彩りの街をめぐる旅 モロッコへ」共にイカロス出版。海外書き人クラブ(http://www.kaigaikakibito.com/)所属。

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