東京から約2時間、東伊豆の熱川温泉は江戸城を築城したことで知られる武将・太田道灌が発見したといわれる温泉地です。
伊豆急行熱川温泉駅に降り立つと、何基もの温泉櫓から約100度といわれる源泉の湯けむりがもくもくと上がり、「温泉地へ来た」という実感があふれるところです。東伊豆の中でも豊富な湯量を誇り、海沿いには波がかかるほどのところに「高磯の湯」という絶景の露天風呂も設置されています。
温泉宿は海岸沿いから高台までオーシャンビューを誇るところが多く、各宿は伊豆七島を目の前にする眺望と新鮮な魚介類、そしてなめらかでよく温まる温泉が自慢です。泉質は塩化物泉がほとんどで、かけ流しの湯が満ちています。
熱川温泉では、秋~春の週末に月と星空を楽しむ「キャンドルナイト」というイベントが行われていますが、これに加えて、12月24日には「クリスマス花火ファンタジア」という花火大会が開かれます。熱川道灌太鼓の披露なども行われ、温泉街の夜が華やかに彩られます。
【熱川温泉観光協会】
http://www.atagawa.net/
取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。