文/鈴木拓也
「本州最北端」あるいは「本州最果ての地」と枕詞がつく大間町。人口5千人強の典型的な漁業の町で、津軽海峡に面し三方を海に囲まれた好漁場のもと、昭和期は昆布、スルメイカ、ウニの水揚げでにぎわった。
平成の世になってしばらくすると、伝統的な一本釣りで獲るマグロ漁が全国的な脚光を浴びるようになり、町の枕詞は「マグロ」に一変する。12月に釣れるマグロは、脂が乗って絶品とされ、特に大きなものは築地中央卸売市場の初せりで高値がつくようになった。2013年の初せりでは、220kgのマグロが約1億5千万円で落札されたのを憶えている人もいるだろう。
そんなマグロの町の最北端中の最北端である大間埼には「まぐろ一本釣りの町 おおま」というタイトルのモニュメントがある。このモニュメントのそばにあるのが、今回筆者が訪れた「大間観光土産センター」。おそらく同町で唯一、次々とオリジナルのマグログッズを生み出すことで名高い店である。
店に入ると、所狭しと陳列された、マグロをモチーフとした商品の数々に圧倒される。とにかくマグロ、ひたすらマグロ。ここまでマグロにこだわった店は、勝浦や大船渡といった他のマグロ産地を含めても存在しないのではないだろうか。しかも、ほとんど全てがこの店の社長が発案したオリジナルであるという。
今回は、そんな「大間観光土産センター」自慢のオリジナルグッズをご紹介しよう。
■1:『大間のまぐろ寝袋』
同店のヒットアイテムが、車中泊に便利な『大間のまぐろ寝袋』。内側のデザインも凝ったつくりで、11,800円という高価格ながら、よく売れているという。顔の部分は枕になり、尾の部分は取り外し可能で、着たまま移動もできる。
■2:『まぐの手』
お次は孫の手ならぬ『まぐの手』。下の写真で、ショップスタッフの勝川さんが手にしているのがそれだ。大きい方は、改良型の『まぐの手 改』と呼ばれるもので、マグロの頭は肩たたき用に、尾びれは背中のかゆいところを掻くために使えるとのこと。木の質感を残したどこか懐かしいデザインもいい感じだ。
■3:『まぐろ楊枝立』
お次は爪楊枝を骨に見立てた「楊枝立て」。食卓のインテリアとしても楽しさ抜群の一品。「何コレ!?」と来客が歓声をあげるのも必定であろう。
■4:マグロ釣り針のキーホルダー&ネックレス
大間のマグロ一本釣り漁師が実際に使っているマグロ釣り用の針を、わざわざ大間漁
ちなみにマグロの釣り針は、昔から身に着けると幸運が訪れると言われているそうですよ。
■5:『マグロキューブ 3D』
最後はこちら、リアルなマグロの模型を透明樹脂のなかに収めた『マグロキューブ 3D』。長さ約10cmとコンパクトで、掌の上でマグロの美しい姿を360度から観賞するにはもってこいだ。
まさにマグロ好きにはたまらない愛玩の品となるだろう。
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以上、今回は大間のマグログッズを一気にご紹介した。
他にも、ティッシュボックス、ソフトフィギュア、帆前掛け、トートバッグ、キーホルダーなど、挙げればきりがないほど、バラエティに富んだマグログッズが販売されている。マグロや大間に関するオリジナルTシャツも人気だという。もちろん、冷凍本マグロ、マグロの塩辛、マグロのふりかけ、マグロのレトルトカレーといった食品も取り揃えている。
大間にお出かけの際は、立ち寄ってみてはいかがだろうか。
【お問い合わせ】
『大間観光土産センター』
■住所/青森県下北郡大間町大間平17-728
■電話/0175-37-3744
■営業時間/8:00~18:00(4~10月)、9:00~17:00(11~3月) 年中無休
■公式サイト/http://www.oma.co.jp/
※上記の品々は、同店直営のネット通販でも入手できるので、なかなか現地まで足を運べない人はこちらを活用するとよいだろう。
文/鈴木拓也
2016年に札幌の翻訳会社役員を退任後、函館へ移住しフリーライター兼翻訳者となる。江戸時代の随筆と現代ミステリ小説をこよなく愛する、健康オタクにして旅好き。