関東一遅い紅葉で知られるのが千葉県の養老渓谷です。例年は11月20日頃~12月初めが見頃で、12月中旬くらいまで長く楽しめます。
養老渓谷の最寄駅は単線のローカル線・小湊鉄道の養老渓谷駅。駅からすぐにハイキングコースが始まります。コースは養老川に沿って歩くコースや、全長100mの粟又の滝などを巡る滝めぐりコースなどがあり、梅ヶ瀬渓谷や隧道の跡である弘文洞跡など広範囲にわたり、見どころも豊富です。
また、バーベキューなどに興ずる人も多く、首都圏から近い手軽なアウトドアスポットになっています。
温泉旅館は、養老渓谷駅から赤い観音橋を渡ったあたりに集中し、粟又の滝の上流まで点在しています。温泉はヨード分を多く含む黒湯の塩化物泉や、炭酸水素ナトリウムの冷鉱泉と宿により異なり、紅葉散策で疲れた体を癒してくれます。
このあたりは房総の海の幸に加えて、鮎や岩魚などの川の幸・山菜や猪肉などの山の幸も豊富で、今の時期は松茸なども味わえます(写真提供:千葉県観光物産協会)。
取材・文/関屋淳子
桜と酒をこよなく愛する虎党。著書に『和歌・歌枕で巡る日本の景勝地』(ピエ・ブックス)、『ニッポンの産業遺産』(エイ出版)ほか。旅情報発信サイト「旅恋どっとこむ」(http://www.tabikoi.com)代表。