写真・文/佐竹敦
冬まっただ中、温泉が恋しくなる季節だ。
日本国内には様々な泉質の温泉が湧出しているが、中でも珍しい“緑色”の天然温泉スポットを3つご紹介しましょう。
■1:国見温泉 石塚旅館(岩手県)
国見温泉は、岩手県といっても秋田県との県境にほど近い「秋田駒ヶ岳」の麓にある秘境の温泉宿です。この石塚旅館の最大の特長は、「入浴剤を入れて着色しているのでは?」と見紛うほどにキレイな緑色のお湯です。
しかしながら、その見惚れてしまうほど美しい緑色とは裏腹に、湯の花が湯船の下に大量に溜まっていて、強烈な硫黄臭が漂うという、大変密度の濃いお湯です。
泉飲をしてみると、何とも形容し難い大変特徴的な味をしています。「見て楽しみ、入って楽しみ、飲泉して楽しむ」ことができる温泉です。
【国見温泉 石塚旅館】
■住所:岩手県岩手郡雫石町橋場国見温泉
■電話番号:090-3362-9139(衛星電話)
■公式サイト:http://www5.famille.ne.jp/~kunimihp/
■2:熊の湯ホテル(長野県)
熊の湯ホテルは、リゾート地として有名な長野県の志賀高原にあるホテルです。大型リゾート地にある、管理の行き届いた近代的な趣のあるホテルのロビーとは対照的に、木造の内湯は何百年も続く老舗旅館を思わせる重厚な風情のある空間となっています。
お湯は抹茶のような緑色をしていて、より一層の味わい深さを醸し出しています。
湯の色だけに限定して目をやれば、照度を落としている内湯よりも屋外にある露天の方がきれいな緑色に見えます。
【熊ノ湯ホテル】
■住所:長野県下高井郡山ノ内町平穏7148
■電話番号:0269-34-2311
■公式サイト:http://www.kumanoyu.co.jp/hotel/
■3:月岡温泉 共同浴場美人の湯
「月の丘のもっと美人になれる温泉」と親しまれ、硫化水素含有量日本一を誇り美肌効果が期待できると評判の月岡温泉。ホテルや温泉宿が建ち並んでいる一大温泉街ですが、宿泊するのはちょっとという方にもありがたい共同浴場があります。
何の飾り気も豪華な設備もない、ごくごく普通の共同浴場で露天風呂もありませんが、その美しい緑色のお湯があればそれだけで十分満足・堪能できます。
【月岡温泉 共同浴場美人の湯】
■住所:新潟県北蒲原郡豊浦町月岡403-8
■電話番号:0254-32-3151
■公式サイト:http://www.tsukiokaonsen.gr.jp/
以上、国内の「緑色の天然温泉」スポットを3つご紹介しました。緑色の湯に身を沈めてみれば、疲れもほどけてリラックスできるはずです。
写真・文/佐竹敦
日本全国の即身仏・一之宮・五重塔・三重塔・滝百選・棚田百選・国分寺跡をすべて訪ね歩いた一人旅の達人。テレビチャンピオン滝通選手権出場。主な著書に「この滝がすごい!」「日本の滝めぐり」等。テレビ東京の「厳選!いい宿ナビ」のコラム執筆、@nifty温泉の記事執筆等、ライターとしても各メディアで活躍中。