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いよいよ今年も8月に入り、お盆休みが近づいてきました。今年は8月13~16日がお盆休みにあたります。多くの人にとって、お盆は郷里を実感する節目なのではないでしょうか。

このお盆、亡くなったご先祖様が自宅に帰ってくるとされ、家族はお供えや提灯を飾ってお迎えするわけですが、7月13日からをお盆とする地域と、8月13日からとする地域があり、場所によってしきたりや慣習もさまざまです。

さらに毎年のお盆とは異なり、故人の霊が初めて戻ってこられる「新盆(初盆)」はさらに特別な仏事。準備物やマナーも通常のお盆とは違ってくるので、注意が必要です。

今回はメモリアルアートの大野屋のニュースレターを参考に、新盆に用意するものや心得について、おさらいしていきましょう。

■1:新盆(初盆)とは?
新盆は、「しんぼん」「にいぼん」「あらぼん」ともいい、故人の四十九日忌を終えて、初めて迎えるお盆のことをいうのが一般的です。四十九日忌がまだ終わっていない場合は翌年が新盆になります。

新盆は通常のお盆よりも丁寧に行われ、僧侶を迎えて読経してもらったり、身内だけでなく、親戚や、故人に縁のあった方がお参りに来られたりします。

■2:新盆には白提灯を用意
とくに新盆で必要なのは、写真のような、白木で作られた吊るすタイプの「白提灯」です。軒先、縁側、仏壇の前などに吊るして火を灯すことで、その灯りを頼りに祖霊が迷うことなく家までたどり着けるとされています。

白提灯

この白提灯は、新盆のみに一度だけ使用するもので、新盆が終わったら処分します。以前は、自宅の庭でお焚き上げすることもありましたが、最近では紙などに包んで処分することが多くなっています。

■3:新盆に招かれた時と返礼のマナー
新盆の法要では、遺族だけでなく、招かれた側も喪服を着用するのがマナーです。法要に招かれた場合には、手土産とご仏前、あるいは御供物料を用意。金額は故人との関係などによって変わりますが、一般的には5,000円~10,000円が目安となります。

一例として、亡くなった父親の初盆に夫婦で参列する場合は、ご仏前として1万円~2万円を包みます。お供えとして故人の好物や絵柄提灯を贈るのも喜ばれます。

それ以外には、贈答用のお線香やお花、夏の果物、そばやうどんなど、日持ちもする乾物や昆布・海苔などを贈るのがよいでしょう。遠方や高齢のため参列できない場合は、新盆の前の8月10日ころまでに届くように送ります。

ご仏前をいただいたら、返礼するのがマナーです。半返しか1/3返しが目安の金額で、あらかじめ準備をしておき、その時にすぐにお返しするか、郵送でご仏前やギフトを送っていただいた方や金額が多い方には、1週間経ってからあらためてお渡ししても問題ありません。

以上、新盆の基礎知識と心得についてお伝えしました。新盆は法要のあと、集まった人たちで食事をして故人をしのぶひと時。故人の霊が初めて家に戻る日なので、その方の好物をお供えして、皆で食事をしながら、ありし日の思い出を語り合いましょう。

その語らいは遺族にとっても一番の慰めになるはずです。

【参考リンク】
知っていますか?お盆に必要な準備物やマナー 知っておきたいお盆の基礎知識

取材・文/庄司真紀

 

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