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取材・文/ふじのあやこ

近いようでどこか遠い、娘と家族との距離感。小さい頃から一緒に過ごす中で、娘たちは親に対してどのような感情を持ち、接していたのか。本連載では娘目線で家族の時間を振り返ってもらい、関係性の変化を探っていきます。

「姉の不器用さにイライラしていて、家族がバラバラになっていくのを表面的にだけ、必死に取り繕おうとしていました」と語るのは、侑里さん(仮名・38歳)。彼女は現在、都内でネイリストとして働いています。お話を聞いている間ずっと笑顔で、メリハリのあるリズミカルな話し方で、感情が豊かな印象を受けました。

毎朝3人で行われる報告会。破った場合は鉄拳制裁があった

侑里さんは千葉県出身で、両親と3歳上に姉のいる4人家族。両親の年齢差は2歳、2人の出会いは職場で、先輩、後輩の関係だったと語ります。

「2人の出会いについては昔母親から聞いただけなんですが、母親曰く、最初はまったく意識するような相手じゃなかったそうです。職場の後輩でどこか頼りなかった父親からの好意に、放っておけなかったという母性が働いたと言っていました(苦笑)。だから2人の関係は今もどちらかといえば母親のほうが強いかな。父親の思い通りに運んでいると見せかけて、母親の手のひらで転がされている印象があります(苦笑)」

父親は毎晩遅くまで働いており、躾に関しては母親がメイン。高校生の時まで朝行われるある決まりがあったと言います。

「母親もパートで近所のスーパーや、ドラッグストアなどで働いていたんですが、私たちが家に帰る時にはいつもいましたね。当時はもちろん携帯なんてなかったから、朝に母親と今日一日の予定を言い合う時間があって、何時頃に帰って来るかなどを伝えないといけなかった。その予定をいつも母親が冷蔵庫に貼ってあったホワイトボードに書くんです。そこには父親が自分で書いた予定なども書かれていました。その伝えた予定を守らないと、怒られる。帰宅時間があまりに遅くなってしまった時は鉄拳制裁もありました。家はマンションだったから締め出されるなんてことはなかったけど、家に入るなり、ビンタが飛んでくる。そんな光景を私は体感していたのではなく、よく見ていました」

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