結婚式は、娘にとって人生の大きな節目であり、親にとってもこれまでの子育てが一区切りする大切なイベントです。近年では、結婚式のスタイルや価値観が変わりつつありますが、親として果たすべき役割は今も重要です。

この記事では、娘の結婚式を迎えるにあたり、親としての準備や当日の流れ、そしてマナーを詳しくご紹介します。

目次
娘の結婚式・準備の重要ポイント
結婚式当日の流れとマナー
親としての最後のアドバイス
最後に

娘の結婚式・準備の重要ポイント

娘の結婚式であれば、衣装選びに同行するなど親子で楽しめることもあるでしょう。一方、新郎新婦だけでは行き届かない可能性もある「親族ゲストへの配慮」や「当日の親の服装選び」など、準備期間中に親がすべきこともあります。

ここでは、結婚式における親の役目と服装をご紹介します。

親の役目

結婚式の準備段階における親の役目の一つに、親族ゲストへの対応があります。年配の親族がいる場合は、式当日のサポートが必要な人の有無や車椅子の貸し出しが必要かなど、前もって手配が必要な項目があるか確認しておきましょう。介護が必要な親族がいる場合は、式当日に親がすべてをサポートすることは困難なので、事前に身近な親族にお手伝いを頼むなど、役割分担します。 

遠方からきていただく親戚への対応も親が率先して行ないます。交通手段や宿泊の有無など事前に確認し、手配が必要な場合は手伝う姿勢を見せることが大切です。

服装と持ち物のチェックリスト

結婚式での親の衣装選びの基本は、両家で格を揃えることです。結婚式当日に顔を合わせ、どちらかの父親が正装で、もう片方の父親が略礼服では格差を表してしまいます。そのような事態を避けるためにも、事前に両家で衣装の打ち合わせをしておきましょう。

・父親

結婚式の父親の衣装は基本的にはモーニングです。シャツは、普段使用しているカッターシャツではなく、襟が折り返しになっている「ウイングカラー」を着用します。小物として撮影時に手袋を使用することもあるので、ジャケットの内ポケットに入れておきましょう。

モーニング以外には、「紋付き袴」「礼服」があります。式場の雰囲気や新郎新婦の衣装の格に合わせて最適なものを選びましょう。

・母親

母親の衣装は正礼装である「五ツ紋の黒留袖」が主流です。色留袖でも問題はありませんが、「黒留袖」を選ばれる方がほとんどでしょう。

留袖以外は、アフタヌーンドレスやイブニングドレス、フォーマルなワンピースやスーツなど、式の雰囲気に合わせて選びます。

母親は、衣装だけでなく髪型やメイクにも注意を払いましょう。華美なものはゲストからマイナスの印象を持たれてしまう可能性もあります。親はあくまで新郎新婦を支え、見守る立ち位置です。親らしく上品な装いを心がけましょう。

結婚式当日の流れとマナー

結婚式において親は人前に出る機会が多いものです。初めてお会いするゲストもいらっしゃるので、親として恥ずかしくないよう当日の流れやマナーを把握しておきましょう。

親の心得

結婚式当日の親の心得として、基本両親は出しゃばらずに、式場のスタッフに任せます。想定外の事案が発生した場合は、新郎新婦と直接相談せず、まずはスタッフに伝えましょう。控室を離れる際はスタッフに行き先を伝えるなど、スタッフへの配慮を忘れないよう心がけます。

挨拶回りのマナーとタイミング

近年は、披露宴での親の挨拶回りを省略されることもありますが、親として感謝の気持ちをゲストに伝えるために取り入れる方もいらっしゃいます。

挨拶のタイミングは、披露宴の歓談中に行なわれることが多いです。歓談中でも料理が出され落ち着いたタイミングを狙うなど、全体の進行の邪魔にならない配慮が必要です。お酌をしながら行なうケースが多いですが、短時間で済ませ、できるだけゲスト全員に挨拶することを目指します。タイミングは事前に担当プランナーに確認し、自己判断での決行は控えます。

親の挨拶回りがないと失礼にあたるわけではありませんが、一人ひとりに挨拶回りを行なうことで、ゲストに好印象を与えるでしょう。

親が関わる特別な瞬間の演出

(1)手紙

近年は定番の形式である「新婦から新婦の両親への手紙」のみならず、新郎からも手紙を読んだり、親から我が子への手紙のパターンも見受けられます。ゲストの前でのやり取りを恥ずかしいと感じる方もいらっしゃいますが、結婚式ならではの特別な雰囲気に包まれ、感動的なひとときを味わうことができます。

普段から感謝を伝え合う機会が少ないのであれば、子育てを振り返り、我が子への想いをしたためた手紙を書いてみるのも親子の絆をより強固にするでしょう。

(2)中座

お色直し演出がある場合は、エスコート役としてゲストが指名されます。両親や兄弟姉妹を指名するケースが多いです。

手を繋いでの退場は、子ども時代を彷彿とさせるでしょう。ゲストに見守られながら賑やかな雰囲気で終わることが多いので、結婚式ならではの感動的な場面が苦手な方でも参加しやすい演出です。

(3)サンクスバイト

定番の「ファーストバイト」を進化させたものが「サンクスバイト」になります。サンクスバイトとは、新郎新婦から感謝の印として、特にお世話になったゲストを指名し、ケーキを口に運ぶ演出です。

親を指名する場合は、「今まで育ててくれたことへの感謝」を表します。サプライズで両親が指名されるケースが多いので、心の準備をしておきましょう。

親としての最後のアドバイス

結婚式において、新婦の両親は親の役目をこなすだけでなく、新婦の精神的なサポート役にもなります。なれない場で緊張している娘に親が声をかけることで、平常心に戻れることもあるでしょう。基本的にはスタッフが常に付き添いますが、親子で顔を合わせるタイミングでのこまめな声かけで、娘の緊張が解けることもあります。

ゲストが多い結婚式であれば、新郎新婦は忙しく全員に気が回らないことも多いものです。そんな時、集まってくださったゲストへ感謝を伝えることが親の仕事になります。事前に交友関係を聞いておき、「いつも娘がお世話になっております。本日はご出席いただきありがとうございます」と伝えると「丁寧な親御さんだな」とゲストも温かい気持ちになるでしょう。

最後に

結婚式当日はゲストやスタッフへの対応など親も忙しくなりますが、ゲストに満足していただくために親の役目を把握し、適切な立ち振る舞いを心がけます。娘の晴れ舞台を支える一方で、親としても感動の瞬間をしっかりと楽しみましょう。

監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/

執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
https://kyotomedialine.com FB

 

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