猫が6匹もいる義実家で一気にアレルギー反応が出た
関西の大学を卒業して、就職で上京することに。そして上京後に出会った男性と27歳のときに結婚します。
「夫とは平たく言うと合コンで知り合いました。私はウェブ広告などを扱う企業で働いていて、夫も同業者で最初から意気投合して。夫は3歳上で、2年ほど付き合ってから夫が30歳の誕生日に入籍しました。
夫は都内出身で会社に近い場所で一人暮らしをしていたものの、実家も電車で1時間もかからない場所にあり、義父はすでに亡くなっていて1人で暮らす義母の様子を見に頻繁に帰省していました。夫は一人っ子なんです。私も家族との仲は良好なので、結婚相手には家族と仲良しであってほしいと思っていたから、優しいところと親を大切にしているところは理想的でした」
付き合っている間に義母と会ったことは一度もなかったそう。結婚の挨拶に行って最初にびっくりしたのは猫の多さだったとか。
「夫と付き合っているときは、お互いが親と会ってほしいと思わないタイプだったから、最初に会ったのは結婚のご挨拶のときでした。夫の携帯の待ち受けは実家の猫だったし、たまに服に猫の毛がついていることもあったので、猫を飼っているのはもちろん知っていました。でも、軽く数えただけでも5匹はいたんですよ。後から聞いたところ、6匹だったんですけどね(苦笑)」
猫は嫌いじゃなかったと陽子さんは言いますが、鼻水が止まらなくなり、肌も痒かったと当時を振り返ります。
「友人の中にも猫を飼っている子はいたんですが、こんなにひどい症状は出なかったのに、義実家に着くとすぐに鼻水が止まらなくなりました。腕の内側にはブツブツと蕁麻疹も出てきて。挨拶で気まずくなりたくなくて、痒みは必死に我慢しました。鼻水はトイレで鼻をかんだり、こっちを見てない隙にハンカチで拭いたりと必死で隠しましたね」
仲良くしたいと家に頻繁に招いてくれる義母。自分だけなら我慢できたものの、子どもにも同じ症状が出て……。【その2に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。