激変する経済状況や社会環境の中で、そこで暮らす人々の価値観にも変化が起きているように思われます。例えば、古くはご先祖様との繋がりを大切にしていた日本の社会も、「今だけ」「自分だけ」といった考え方が優先されているかのように感じられる時があります。葬儀やお墓に対する価値観も、例外ではないかもしれません。しかし、こうした時代だからこそ「お墓参り」は大切にしたい行為だと言えるのかもしれません。

この記事では「お墓参りの作法」について、京都・滋賀で80年の歴史を持ち年間約6,000件の葬儀を施行する、葬祭専門企業・公益社(https://www.koekisha-kyoto.com)がご紹介いたします。

その日の時のために、この記事をお役立てください。

目次
お墓参りする意味とは
お墓参りにとってよい時期
お墓参りの作法
なかなかお墓参りに行けないとき
まとめ

お墓参りする意味とは

お墓は標(しるべ)。そこに行けば、亡くなった人に会える。お墓は死者が安らかに眠る場所であり、遺族が先祖に手を合わせ、語りかける場所。お墓参りをすることで、ご先祖様と命が繋がり、自分が「今ここにいる」ことに対する感謝の気持ちを捧げます。

亡くなった方や脈々と受け継がれた命のバトンを感じることで、自分が存在することの大切さを感じ、お墓は心落ち着ける場所となるのではないでしょうか。

お墓参りについて

葬儀や法要と違い、お墓参りについては、難しいルールや決まりごとはほとんどありません。大切なのは、亡くなられた方やご先祖様に対する思う気持ち。ですから、あまり堅苦しく考えずお参りをしましょう。

お墓参りにとってよい時期

お墓参りに行く時期というのは、実は決まっていません。春秋のお彼岸やお盆、命日、回忌法要等で行くことは多いですが、必ず行かなければならないわけではないということです。逆に行ってはいけない日もありませんので、行ける時にどんどんお参りしましょう。ここでは代表的なお参りの時期について、見ていきます。

お盆

お墓参りといえばお盆の時期。一般的には「8月13日~16日」がお盆にあたりますが、地域によって旧暦の「7月13日~16日」というところも。なぜこの時期にお墓参りするのかは、諸説あり宗派によっても違います。一般的には「先祖がこの時期に地上に戻ってくる時期」だと言われているからです。

お彼岸

お彼岸は、年2回です。春は春分の日、秋は秋分の日で、いずれもその日を中心に、前後1週間をめどにお彼岸のお墓参りをされます。お彼岸に先祖を供養する習慣は、日本だけだそうです。

お正月

新しい年の初めということで、新年の挨拶を兼ねてお墓参りをされる方が多いようです。ただし、神道では「死=穢れ」という考えがあり、初詣の前にお墓参りをすることはよくないと言われることもあります。

祥月命日

年に一度の祥月命日の日に、お参りをされる方も多いです。中には毎月の命日に、お参りされる方もおられます。現代では「お墓が遠い」などの理由で、年に一度の祥月命日だけにお参りされる方が一般的です。

回忌法要

故人の祥月命日や、回忌法要の中でお参りされることも多いです。法要の場所とお墓が離れている場合は、必ずというわけではありません。

報告したいことがある時

結婚や出産、入学式や成人式などの節目となる日を墓前に報告し、晴れ着やスーツ姿などをお披露目します。

お墓参りの作法

お墓参りに特別な作法はありません。お墓に眠る故人を偲び、ご先祖様に感謝の気持ちを伝えるということに意味があります。決まった作法はありませんが、一般的に行われているお墓参りについてみていきます。

お墓参りの手順

一般的には、以下の手順で行ないます。

・寺院墓地であれば先に本堂にお参りする

寺院墓地であれば、まず先に本堂にお参りしてから墓参りをしましょう。

・お墓を掃除する

雑草や枯れ草などを取り除き、水をかけて墓石の汚れを落とします。汚れがひどいときは墓石に傷がつかないように、スポンジや柔らかい布などでこすりながら水をかけましょう。細かい部分は歯ブラシでこするとよいでしょう。最後にきれいな水で墓石に打ち水をして清めます。

・水鉢にきれいな水を注ぐ

お墓がきれいになったら、お墓の中央にある「水鉢」にきれいな水を入れましょう。

・お供え物をする

持ってきた花を供えます。左右対称になるように、長さや花の種類のバランスを考えて花立に立てます。お菓子や果物のお供え物は、直接地面に置かず、墓前に半紙などを敷いてから置きましょう。

・お線香をあげ合掌する

線香に火をつけて、線香立てにお線香を供えます。消すときは口からではなく、手であおいで消しましょう。息で消すことは、不浄とみなされてタブーとなっております。家族でお参りする場合は、まず全員で合掌して、順番に墓前でお参りをいたします。立礼(りゅうれい)といって、立ったままでお参りしても問題ありません。

・お供え物は持ち帰り、線香は燃え尽きるまで見守る

お供え物や掃除の際に出たゴミは必ず持ち帰りましょう。これはマナーの問題です。また、線香も燃え尽きるまで見届けてから立ち去ります。お花だけはそのままで問題ありません。

墓参りのお供え物

仏教では、五供をお供えして合掌することが供養の基本となっています。五供とは、香、花、灯燭、浄水、飲食のことです。

お線香の香りによって、清められると言われています。

供える花は常緑の樒(しきみ)や、生花が一般的です。トゲがなく、香りのきつくないものがいいとされています。

灯燭(とうしょく)

灯燭とは、ろうそくに火をともすことです。火は暗い煩悩を消し、明るく照らすためのもの。近年のお墓は、燭台がないものが多く、省かれることが多いです。

浄水

お墓にお水を供えることを指します。お参りする人の心が、洗われるという意味もあります。

飲食(おんじき)

特別なものをお供えするというよりも普段家族が食べているものや、お菓子や果物をお供えします。お参りした後は、捨てずに持ち帰りましょう。

お墓参りの服装

普段どおりの服装で、全く問題ありません。ただ色目は抑え、派手な服装は控えましょう。お墓参りにはお墓の掃除がつきものですから、動きやすい方が良いですね。回忌法要などでお墓参りする場合は、平服といわれる準喪服でのお参りとなります。

なかなかお墓参りに行けないとき

遠方や家の事情などで、なかなかお墓参りに行けないときもあろうかと思います。そんな時は、お墓の掃除の代行業者があるので依頼してみるのもいいでしょう。お盆の時期などで多くの人がお墓を参られる前に、草や墓石などの掃除をしておくと、近くのお墓に参られる方々に気兼ねすることも少なくなるのではないでしょうか。

まとめ

お墓参りに、特別な作法はありません。お盆だからといって、無理にお墓参りをする必要もないのです。却って人混みの中大変な思いをするよりも、日にちをずらしてお参りをする方が空いていたりします。ゆったりとした時間の中で、ご先祖様や亡き大切な人と心の会話をするのもいいですね。

●取材協力・監修/公益社(https://www.koekisha-kyoto.com

京都・滋賀で80年に渡り葬儀奉仕の道をひと筋にあゆんでいます。「もしも」のとき安心してお任せいただけるのが公益社です。

●編集/中野敦志(京都メディアライン・https://kyotomedialine.com FB

 


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