年齢を重ねていきますと、様々な「世話役」というものが回ってくることもあります。いずれにしても世話役というものは大変なお役目。それが厳粛で格式ある葬儀の世話役というのは、一段と難易度が高いように思われるかもしれません。最近では「世話役」を立てる習慣は減ってきましたが、その役割について知っておくといざという時に役立ちます。

この記事では「葬儀の世話役とは」について、京都・滋賀で80年の歴史を持ち年間約6,000件の葬儀を施行する、葬祭専門企業・公益社(https://www.koekisha-kyoto.com)がご紹介いたします。

その日の時のために、この記事をお役立てください。

目次
葬儀の世話役とは
世話役はどんな人に頼めばいいのか
世話役の役割について
喪主から世話役を頼まれたら
世話役に対するお礼
まとめ

葬儀の世話役とは

葬儀の世話役」とはいったいどんな人のことを指すのでしょうか? 葬儀は喪主と呼ばれる人が葬儀全体の決まり事を決めます。葬儀自体の規模が大きい場合や、何らかの事情で喪主ひとりでは葬儀全体を運営できない場合に、世話役を立てることになるのです。具体的に葬儀の世話役の役割などを解説していきます。

喪主との違いは?

喪主とは遺族の代表であり、葬儀やその後の法要まで含めてすべての祭祀を執り行う責任者のことです。喪主は、葬儀の関係者(遺族・親族、葬儀会社、寺院などの宗教者)と連絡や打ち合わせをして全体を決めていかなければなりません。そのうえ、葬儀当日は弔問客に対する挨拶などで大変忙しくなります。その喪主を様々な面でサポートするのが、世話役です。

世話役の役割

葬儀の形によって異なりますが、世話役は葬儀全般の進行や実務を請け負うことになります。大きな葬儀になればその役割によって数人の世話役が必要です。また、世話役は遺族や葬祭業者と葬儀全般について打ち合わせを行うところから立ち会います。

世話役はどんな人に頼めばいいのか

喪主が決めたことを着実に実行していただける、信頼のおける方にお願いすることになります。会社の社葬などは通常は総務部門の担当。個人の葬儀においては、親族の中から信頼がおけて知識の豊富な方や、故人の友人で家の事情のことなども詳しい方会社の同僚などにお願いすることが一般的です。

世話役の役割について

葬儀の形や希望によって、一概にこれが世話役ですというのはありません。それぞれの形でできる事をしていくこととなります。では、一般的な世話役の役割について解説していきます。

葬儀における世話役の役割

世話役には葬儀の実務全般と葬儀の進行に関わる実務、弔問客の受付と名簿と香典の管理、道路の使用許可申請など多岐に亘ります。

世話役の種類とその役割

世話役代表、会計全般、葬儀の受付、葬儀の進行、ご案内やお車の誘導、接待などが一般的です。それぞれの役割について解説していきます。

世話役代表

葬儀全体の運営や進行を担当し、それぞれの世話役を統括して指示をします。

会計全般

遺族から現金を一時的に預かり、葬儀全体にかかる費用などの経理全般を担当します。香典の管理、現金の出納などを一括で担当します。親族から1名とその他知人等から1名の2名でお願いしましょう。

葬儀の受付

弔問客や会葬者の受付を担当します。役割としては、記帳簿の管理と香典や供物の授受などです。遺族の勤務先の同僚や知人などにお願いするのが一般的です。

葬儀の進行

通夜や葬儀の司会進行、および弔辞の依頼や、弔電の管理などを担当します。不慣れでは難しいため葬儀会社に依頼するケースが多いです。

ご案内や車の誘導

式場への案内、車の誘導、霊柩車の手配、返礼品の手渡しなど、弔問客や僧侶、葬祭業者との調整も必要になります。遺族の勤務先の同僚や知人にお願いしましょう。

・接

僧侶のおもてなし、通夜ぶるまいや葬儀のお斎などの席で配膳をしたり飲み物を出したりします。近所の方や親族などにお願いしましょう。

喪主から世話役を頼まれたら

葬儀の世話役は見てきた通り大変な仕事です。ただ遺族から信頼されている証でもあります。頼まれた時は、よっぽどの事情がない限りは引き受けましょう。依頼される前にご遺族に「なにか手伝えることがあれば仰ってください」とお伝えしておくといいでしょう。

世話役のマナー

世話役は葬儀を執り行う側の人間です。よって、喪主や遺族と同様のマナーが必要になります。特に受付をされる方は弔問客と最初に接する方です。丁寧な言葉遣いと、お悔やみの言葉には感謝の言葉でお応えしましょう。また、忌み言葉と言われる言葉は慎みます。「重ね重ね」や「わざわざ」、「いろいろ」、などの重ね言葉をつい使ってしまいがちです。注意しましょう。

服装

葬儀の当日、世話役代表は喪主と同様の立場となりますので、正式な礼装を着用しましょう。その他の世話役の方も準喪服や略喪服などを着用してください。接待をされる方はエプロンを着用しますが、白か黒の無地のものを選びましょう。

世話役に対するお礼

葬儀の性格上、たいそうな額のお礼をするわけにはまいりません。ただ、世話役は信頼という大きなものを得ています。ご遺族側はその信頼に応えていただけたという、大きな感謝で礼を尽くしましょう。

お礼の相場

明確な決まりはありません。お手伝いいただいたという感謝を大切にしましょう。そのうえでお礼として、世話役代表には1万円から2万円、その他の方は一律で5,000円~1万円を目安にお渡しします。役割で金額をわけることはしません。

お礼の品

葬儀でお世話になった方々に葬儀後すぐにお礼をしましょう。ご近所の方々への挨拶回りもかねてお礼の品を持参します。品物としては、タオルなどの日用品、お菓子の詰め合わせ、カタログギフトなどが一般的です。一般的な相場は2,000円から3,000円くらいのものが多いようです。

まとめ

世話役は遺族側の人間となり、弔問客に対して細かな気配りをしなければなりません。また、本当の遺族ではないので、遺族に対する心配りも必要です。大変な役回りで、お願いするほうもお願いされるほうも信頼というもので結ばれていなければ頼めないものです。頼まれた方は信頼を感じながら大役を全うしましょう。

●取材協力・監修/公益社(https://www.koekisha-kyoto.com

京都・滋賀で80年に渡り葬儀奉仕の道をひと筋にあゆんでいます。「もしも」のとき安心してお任せいただけるのが公益社です。

●編集/中野敦志(京都メディアライン・https://kyotomedialine.com FB

 

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