「同じことを繰り返すかもしれない」という呪縛を取り払ってくれた現夫の一言

多額の慰謝料も受け取ったこともあり、「1年間は何もしなかった」という彩乃さん。離婚して3年後には出会いの場にも足を運んだりしていたものの、気になる異性は現れなかった。

「出会いの場に行ったのは誘われたというのもありましたが、共通の知り合いから元夫が再婚して子どももいることを知ったから悔しくて。きれいさっぱり忘れて再スタートを切ったあいつに負けたくなかったんです。でも、そんな気持ちで行っても、いい出会いにつながるわけないんですよね」

離婚から8年で彩乃さんは職場の後輩と再婚に至る。大好きな相手だったがプロポーズを受けたときには裏切られるかもしれないという恐怖がよぎった。それまで離婚歴があることのみを伝えていただけで、このとき初めて当時を知らない人に離婚に至った経緯を話したという。

「結婚したい思いがあるけれど過去のことが重なってしまうこと、結婚自体に良いイメージがないということを過去の出来事を踏まえて伝えました。そしたら、『その相手と僕は違う人。同じ結果になるなんて思い込みだよ』と。確かに、まったく違うタイプの2人なのに、なぜ同じ未来が来ると思っていたのか、ハッとさせられました。

そこから今の夫は『じゃあまずは同棲なんてどうかな』と、一緒に暮らす前に元夫の真の姿を見抜けなかった過去がある私に、別の道を提案してくれたんです。同棲して1年、再婚を決めました」

現在は子どもにも恵まれ、3人で幸せに暮らしている。現夫は付き合っていた頃から彩乃さんに対する態度は変わらないものの、容姿は変わってしまったとか。しかし、その姿を「安心する」と彩乃さんは語る。

「夫は何をするのにも勝手に進めることも委ねることもしない、一緒に考えてくれる人。そこはずっと変わっていません。変わったのは容姿かな。頭は薄くなって、中年太りをしていますね(苦笑)。でも、そこは愛しいポイントです。浮気の心配も減るし、変化を隣で穏やかに見ていられることを嬉しく思っています」

取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。

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