取材・文/ふじのあやこ

厚生労働省が発表した「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)」では、2020年度の婚姻件数は 52万5490組、離婚件数は19万3251組。婚姻件数、離婚件数ともに前年よりも減少しているものの、今もどこかで夫婦が誕生して、夫婦が他人になっている。日本の非婚化がメディアなどで多く取り上げられているが、今回は離婚を経験後に再び家族を求める人たちに、その理由を伺っていく。

「夫婦のどちらかが病気になっても支え合っていけるのは、それ以前に構築していた信頼関係があるからこそ。病気が決定的な亀裂になる場合もあるんです」と語るのは、知子さん(仮名・43歳)。元夫とは結婚7年目で離婚、それは知子さんに病気が発覚して2年目という治療期間のことだった。

大好きだった母の死。家族のつながりを求めて自分からプロポーズ

知子さんは鹿児島県出身で、両親と4歳上に兄、2歳上に姉のいる5人家族。父親は厳格な人で母親は働き者。父親と子どもたちをつないでいた母親は知子さんが23歳のときに病気で亡くなった。

「小さい頃から父親との会話は特にありませんでした。兄も姉も父を避けていたし、父は男性至上主義で兄のことだけを気にしていました。実家には兄だけが残り、姉は高校を卒業後すぐに就職を機に家を出て、それを追いかけて私も高校を卒業してすぐに姉と東京で暮らし始めました。

母親のことは大好きでした。病気が見つかっていたのは亡くなるずっと前なのに、もう治らないとわかってからしか私と姉は教えてもらえなくて。病気を知って母が亡くなるまでは仕事を辞めて一度実家に戻ったのですが、憔悴しきった父親には兄が寄り添っていて、母がいなくなった家にはもう居場所がないことを痛感しただけでした。葬儀が済んだすぐ後に姉と東京に戻りました」

最初の結婚は母親が亡くなってすぐのこと。新たな家族のつながりを求めて、知子さんからプロポーズしたという。

「当時はもう姉とは暮らしていなくて、姉にも結婚を前提に付き合っている人がいたので、姉ではなく彼に家族のようなつながりを求めてしまって。当時は付き合って2年ほど経っていたので私から『結婚したい』と言いました。彼は『いいよ』と軽い返事。部屋に一緒にいるときで雰囲気もなにもなかったですけど、これからの生活は希望で満ち溢れていました」

【妊活をスタートさせようとしていた矢先、がんが見つかる。次ページに続きます】

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