文/安藤政弘
ファッションの秋。服にこだわる男性にとって、待ちに待ったシーズンがやってきました。新しいジャケットやシャツに袖を通したとき、一緒に着替えてみたくなるのが腕時計ではないでしょうか。
最近はスマホと連携のできるスマートウォッチがトレンドになっていますが、ビジネスパーソンには、高級機械式腕時計の人気が高まっています。機械式腕時計とは、動力に電池を用いず、ゼンマイを巻いて針を動かすメカニカルな構造を備えたモデルのこと。その王道にして、“一生に1度は着けてみたい”憧れのブランドがロレックスです。
1905年に誕生したロレックスは、完全密閉による防水腕時計や、腕を振るだけで内部にあるローターが回転しゼンマイが巻き上がる自動巻き機構など、腕時計史に残る革新的な機能を次々に開発してきました。多彩なラインナップをそろえていますが、一般的には、『デイトジャスト』や『オイスターパーペチュアル』のようにシンプルで視認性に優れた“ベーシックモデル”と、クロノグラフ機能をもつ『デイトナ』や潜水用防水構造を備えた『サブマリーナ』など、基本性能にプロフェッショナルな機能を加えた“スポーツモデル”が愛用されています。
価格的に高額でありながらも、ロレックスは全世界で需要が伸びており、現在、人気モデルは正規販売店やデパートでも、入手まで数年待ちという状態が続いています。
欲しくてもなかなか買えないモデルは、並行輸入ショップで探すのも、日本ではポピュラーな購入法になっています。
以前なら、安く買えるというのが並行輸入ショップの魅力の一つでしたが、ちょっと気になるのが、ロレックスの人気モデルは全体的に価格が上がっていること。東京・中野の中野ブロードウェイに店舗をもつ時計店「かめ吉」の担当者に、その理由をうかがいました。「需要の増大による世界的品薄が高騰している大きな要因です。それでも日本には、並行輸入によってかなりの本数が集まってきますが、外国人客によるインバウンド需要の影響などもあり、ここ1~2年の人気は凄まじく、人気のスポーツモデルだけではなく、ベーシックモデルも値上がりしているのが実情です」(販売担当者)。ただ、こんな状況下でもまったく需要が落ちないのはロレックスの凄いところ。もちろん、ベーシックモデルであれば、定価より安く買える商品も豊富にあります。そこで、今、ロレックスが欲しいという方に向けて、条件別おすすめのモデルを教えてもらいました。
王道中の王道が欲しい
ロレックス デイトナ
Ref.116500LN (ホワイト) 257万7980円(税込)
「デパートなどでは“入手数年待ち”といわれる、ロレックスのスポーツモデルを代表するクロノグラフ付きモデルです。2016年に登場以来、圧倒的な人気を誇り、高額ながらも常にトップクラスの売れ行きを誇っています。今なら在庫もあります」(かめ吉・担当者)。ケース、ブレスレットはともにステンスチール製。ベゼルには、セラミック製のセラクロムベゼルが使用されています。