昨今の戦国武将ブームで、武将たちが築いた“城”も脚光を浴びています。私は取材で各地の城跡を訪れていますが、若いカップルからサライ世代まで、あらゆる層が訪れていると実感します。

城の見方にも変化が感じられます。少し前までは、天守などの建物が残る城を巡ることが多かったように思いますが、最近は建物が残っていない、森のなかに埋もれてしまった“山城”を尋ねる人が増えてきました。

さて、そんな山城ファンにはたまらないイベント「第23回全国山城サミット in 竹田」が、10月22日(土)~23日(日)に開催されます。舞台は大分県竹田市。竹田といえば、日本100名城にも選ばれている岡城で有名です。岡城の現地見学会が開催されるほか、『サライ』本誌の城特集でもお馴染みの、奈良大学教授・千田嘉博先生の記念講演も行われます。

岡城の三の丸石垣。作曲家・滝廉太郎の名曲「荒城の月」の題材になったことでも名高い城跡です。

岡城の三の丸石垣。作曲家・滝廉太郎の名曲「荒城の月」の題材になったことでも名高い城跡です。

岡城は、海抜約325mの大地に石垣が聳える山城で、文禄3年(1594)に中川氏によって現在見られる姿となりました。現在もかつての縄張りが残されています。竹田市観光ツーリズム協会の藪内成基さんは、こう話します。

「竹田には岡城のほか、中世から近世の山城が18件も残っています。竹田は隠れキリシタンの洞窟礼拝堂跡など、南蛮文化の面影が良く残っている異国情緒溢れる街です。岡城と一緒に、風情ある街並みを散策していただきたいと思います」

今回の山城サミットに合わせて、岡藩伝来の宝物やキリシタン遺物が特別公開される「キリシタン遺物展・イコン画展」も開催。また、城下町にはいたるところにキリシタンの痕跡が残っており、専門のガイドの案内を聞きながら散策することができる「山城サミット記念ツアー」も実施されます。

武家屋敷が並び立つ殿町の谷間にある「切支丹洞窟礼拝堂跡」。ドーム状の祭壇になっているのが特徴で、司祭が生活していたとされる洞窟跡も隣接します。

武家屋敷が並び立つ殿町の谷間にある「切支丹洞窟礼拝堂跡」。ドーム状の祭壇になっているのが特徴で、司祭が生活していたとされる洞窟跡も隣接します。

岡城跡で発見されたミステリアスなキリシタン遺物のひとつ、聖ヤコブ石像。

岡城跡付近で発見されたミステリアスなキリシタン遺物のひとつ、聖ヤコブ石像。

入山公廟は、標高約1400mに立つ“日本一高い”大名墓として知られています。

入山公廟は、標高約1400mに立つ“日本一高い”大名墓として知られています。

入山公廟から望む雄大なパノラマ。岡城も眼下に望むことができます。

入山公廟から望む雄大なパノラマ。岡城も眼下に望むことができます。

岡藩3代藩主・中川久清は山登りを愛し、“入山公”の異名をとりました。そんな久清が眠るのが、標高約1400mの位置にある入山公廟で、武将の墓碑としてはもっとも高所にあります。普段は、公共交通で訪れることが難しい場所にありますが、「山城サミット記念ツアー」では直行バスを利用できるので、この機会に足を運ぶ価値は大いにありそうです。

「先日の熊本地震では岡城にも被害がありましたが、山城サミットを成功させ、竹田や大分の元気な姿を知ってもらいたいと考えています」と意気込む、藪内さん。

これからの秋冬の季節は、落葉し地上の草が枯れることで縄張りがわかりやすくなるので、山城散策には絶好のタイミングとなります。「山城サミット」で山城の面白さに目覚めたら、ぜひ各地の城跡を訪ねてみてはいかがでしょうか。

【山城サミット記念ツアー】
問い合わせ先/0974-63-0585(竹田市観光ツーリズム協会)
ツアーの詳細は下記をご参照ください。
http://www.shuntabi.com/

文/山内貴範
ライター。「サライ」では旅行、建築、鉄道、仏像などの取材を担当。切手、古銭、機械式腕時計などの収集家でもある。
写真協力/竹田市観光ツーリズム協会

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