東京・広尾にある山種美術館では、開館50周年を記念して、同館コレクションのなかから秘蔵の浮世絵コレクションの全貌を紹介する展覧会が開催されています。
本展では、浮世絵六大絵師の名品をはじめ、奥村政信、勝川春章ら、浮世絵の歴史を語るうえで欠かせない絵師の作品も併せて展観されます。
写楽の大首絵《二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉》、北斎の《冨嶽三十六景 凱風快晴》、広重の保永堂版《東海道五拾三次》(全55枚)など、見応えのある作品がずらり並びます。
本展の見どころを、山種美術館館長の山﨑妙子さんにうかがいました。
「本館の浮世絵コレクションは、総点数90件程度と大規模ではありませんが、鈴木春信から鳥居清長、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重まで、誰もが知る六大絵師の名品が含まれており、保存状態も良いことから、専門家の間で高く評価されています。
その美しい色彩や、摺りの技法の魅力を実物の作品でじっくりご覧ください」
日本が世界に誇る芸術、浮世絵の絢爛精緻の美を観に、ぜひ足をお運びください。
【開館50周年記念特別展 山種コレクション名品選 浮世絵 六大絵師の競演 ―春信・清長・歌麿・写楽・北斎・広重―】
■会期/2016年8月27日(土)~9月29日(木)
■会場/山種美術館
■住所/東京都渋谷区広尾3-12-36
■電話番号/03・5777・8600(ハローダイヤル)
■料金/一般1200(1000)円 大高生900(800)円 ( )内は20名以上の団体料金 ※中学生以下無料、障がい者手帳・被爆者健康手帳所持者と介助者1名は無料
■開館時間/10時から17時まで(入館は16時30分まで)
■休館日/月曜日(ただし9月19日は開館)、9月20日(火)
■アクセス/JR・東京メトロ恵比寿駅より徒歩約10分、恵比寿駅西口より都バス(学06番 日赤医療センター前行)で「広尾高校前」下車徒歩約1分、渋谷駅東口ターミナル乗場54より都バス(学03番 日赤医療センター前行)で「東4丁目」下車徒歩約2分
取材・文/池田充枝
1989年「サライ」