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奥村土牛(おくむらとぎゅう 1889-1990)の土牛という雅号は、中国・唐時代の寒山詩「土牛、石田を耕す」に由来します。その名のとおり地道に画業に専心した土牛は、80歳を超えてなお「死ぬまで初心を忘れず、拙(つたな)くとも生きた絵を描きたい」と語り、現役の画家として101歳で生涯を閉じました。

土牛は38歳で院展初入選と遅咲きながら、師の梶田半古や小林古径から学んだ「写生」や「画品」を重視する姿勢を生涯貫き、「絵を通して伝わってくるのは作者の人間性」という自らの言葉を体現するような、清らかで温かみあふれる作品を数多く生み出しています。

奥村土牛《醍醐》〔1972(昭和47)年 紙本・彩色 山種美術館所蔵〕

奥村土牛《醍醐》(1972[昭和47]年 紙本・彩色 山種美術館所蔵)

奥村土牛《胡瓜畑》〔1927(昭和2)年 絹本・彩色 東京国立近代美術館所蔵〕3月19日~4月17日展示。

奥村土牛《胡瓜畑》〔1927(昭和2)年 絹本・彩色 東京国立近代美術館所蔵〕3月19日~4月17日展示。

開館50周年を迎えた山種美術館の創立者、山﨑種二はまだ無名だった頃から土牛と親しく交流し、135点という国内屈指の土牛作品を収集しました。同館の50周年記念特別展の第一弾として3月19日(土)から「奥村土牛展」を開催する山種美術館館長の山﨑妙子さんに、その見どころをうかがいました。

「山種美術館では開館50周年を記念し、100歳を超えても絵筆をとり続けた日本画家・奥村土牛に焦点を当てた特別展を紹介します。本館の創立者、山﨑種二は”絵は人柄である”という信念のもと、画家と直接交流し、作品を収集しました。なかでも土牛とは縁が深く、その研鑽(けんさん)時代から約半世紀にわたり支援し続けています。
本展では、『醍醐』や『鳴門』などの代表作のほか、16年ぶりの公開となる貴重な大正期の作品『麻布南部坂』(個人蔵)や、院展初入選の『胡瓜畑』(東京国立近代美術館蔵、3月19日~4月17日展示)を含む約60点を展示し、初期から晩年までの歩みを辿ります

本展のために選りすぐった土牛の名品に出会えるまたとない機会です。珠玉の数々を観にぜひ足をお運びください。

【「開館50周年記念特別展 奥村土牛-画業ひとすじ100年の歩み-」 要項】

会場/山種美術館(東京都渋谷区)
会期/2016年3月19日(土)~5月22日(日)
住所/東京都渋谷区広尾3-12-36
電話番号/03-5777-8600(ハローダイヤル)
料金/一般1200(1000)円 大高生900(800)円 ( )内は前売及び20名以上の団体料金 ※中学生以下無料、障がい者手帳・被爆者健康手帳所持者と介助者1名は無料、会期中きものでの来館者は団体割引料金
開館時間/10時から17時まで(入館は16時30分まで)
休館日/月曜日(ただし3月21日、5月2日は開館)、3月22日(火)
アクセス/JR・東京メトロ日比谷線恵比寿駅より徒歩約10分、恵比寿駅西口より都バス(学06番 日赤医療センター前行)「広尾高校前」下車徒歩約1分、渋谷駅東口ターミナル54番乗場より都バス(学03番 日赤医療センター前行)「東4丁目」下車徒歩約2分          
山種美術館の公式サイトはこちら

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