文・写真/杉﨑行恭
2018年2月14日に羽田空港の日本航空(JAL)格納庫で行われた、エアバス社の最新鋭旅客機「A350−1000」のデモフライト機のレポート(「エアバス A350|JAL日本航空の次代を担う最新ジェット旅客機を見た」)に引き続き、今回は、日本航空の歴代の主力ジェット旅客機をまとめてふり返ってみよう。
《ダグラスDC−8》
最初のジェット旅客機としてダグラスDC−8が1960年12月に登場。パンアメリカン航空が太平洋路線に投入したボーイング707の後塵を拝していた日本航空は、ここから巻き返しを図った。このボーイング707とDC−8の登場により、プロペラ機よりも圧倒的に早く、しかもほとんど揺れない、成層圏を飛ぶジェット旅客機時代の幕が開いた。
とくにDC−8はストレッチ(胴体の延長)が可能だったため、旅客の増加に伴って順次ストレッチタイプが投入され、1987年の退役まで合計60機を導入。日本航空の顔として活躍した。
後年は国内線にも使われ、とくにDC−8スーパー61では全長が11mも延長された。細長いチューブのようになった客室が印象に残っている。
【ダグラスDC−8スーパー61】
全長:57.12m
全幅:43.41m
高さ:12.92m
座席数:253席(1クラスの場合)
最大離陸重量:147t
航続距離:6035km