新着記事

ボルガ河クルーズ、ロシアの原風景を堪能する魅惑の船旅

文/印南敦史古くからヨーロッパ諸国と肩を並べ、日本の45倍もの国土を持つ「北の大国」として君…

災害時、愛するペットと避難するため用意しておくもの

6月18日の朝、大阪北部を震源とする最大震度6弱の地震が近畿地方一円を襲いました。事態は予断を許さな…

大人のデニムキャップ|経年変化が楽しめる落ち着いたデニムの帽子

デニムのキャップというと子ども用のイメージもあるが、本品は、年齢を重ねた大人にお薦めすべく、…

なんとそんな効果も!あなたが知らないビタミンCの7つの働き

文/緒方文大昨今の「アンチエイジングブーム」により、老化を防ぐ作用のある「抗酸化物質…

古い家と蔵が居並ぶ栃木市「嘉右衛門町」を逍遙する【日本の古い街並み紀行 第3回】

写真・文/石津祐介栃木県の南部、埼玉県と群馬県の県境に位置する栃木市は、江戸時代には…

歌聖・柿本人麿像から和歌と古筆の世界へ誘う《人麿影供900年 歌仙と古筆》展

取材・文/池田充枝宮廷文化の雅を代表する和歌の世界。三十一文字に託された表現美とその情趣は、…

綿麻楊柳の作務衣|風通しよく涼しく着られる夏の万能着

庭仕事などの屋外作業から、室内でのリラックス着まで、作務衣の人気は相変わらず高い。そこで、夏…

大阪の名門・北野高校の青春食堂は「下町甘味の両雄」【名門校のご近所食堂 第8回】

文/鈴木隆祐北野高校のある十三は、大阪中で愛される「下町甘味の両雄」が相並ぶ街…

富山県・魚津の町で魚三昧!訪ねて行きたい魚市場見学と美味処3軒

取材・文/関屋淳子富山県東部、富山湾に面する魚津市(うおづし)は古来、魚の産地としてその…

新発見の史料で判明!初代江戸城は「日本最強の要塞」だった

新発見の『江戸始図(えどはじめず)』から、徳川家康が築城した初代江戸城の実像が浮かび上がった。それは…

サライ最新号

ピックアップ記事

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

趣味・教養

華麗なる19世紀マイセン磁器の傑作を堪能!「マイセンの美-いとしのフィギュリン、華麗なるセルヴィス-」展

取材・文/池田充枝

ヨーロッパで初めて磁器の焼成に成功した「マイセン磁器製作所」は、1710年にドイツの小さな街マイセンで開窯以来、300年を超える歴史の中で多くの魅力的な作品を生み出し、ヨーロッパ各国の磁器製造に大きな影響を与えてきました。

黄金期ともいえる18世紀には、原型制作師のヨハン・ヨアヒム・ケンドラーや絵付師のヨハン・グレゴリウス・ヘロルドが活躍し、現在も大切に受け継がれる独特の造形や色彩を作り上げました。

そして「フィギュリン」(figurine:人形)と称される磁器彫刻も生まれました。各時代の原型制作師が優れた能力を発揮し生み出した精巧なフィギュリンは、高い評価を得て、ロココ時代の宮廷で大流行しました。

《芸術の寓意「建築」》〔原型制作1774年頃 作品製造19世紀後半 岐阜県現代陶芸美術館蔵(小早川コレクション)〕

産業化が進む19世紀に入ると、万国博覧会が各国を代表する磁器製作所の発表の場となりました。フランスのセーヴルなどヨーロッパの他の窯が新たな装飾技法を生み出す中で、マイセンはあえて手仕事にこだわり、過去の様式の復刻に力を注ぎました。そのため、19世紀に作られたフィギュリンは、マイセンを代表する彫刻家たちが活躍した18世紀当時の雰囲気をたたえています。

透き通るような純白の素地に、華やかに絵付けされたマイセンの磁器彫刻や実用器は、現代においても人々を魅了し続けています。

《花飾ポプリ壺「科学」》〔原型制作:壺1760年頃、彫像1895年 作品製造:壺1877年、彫像1895年頃 岐阜県現代陶芸美術館蔵(小早川コレクション)〕

そんな19世紀のマイセン磁器の傑作が一堂に会す展覧会が、兵庫陶芸美術館で開かれています(~2017年8月27日まで)。小早川春信氏によって蒐集され、岐阜県現代陶芸美術館に寄贈された19世紀のマイセン人形をはじめとする約100点のコレクションによってその魅力に迫ります。

本展の見どころを、兵庫陶芸美術館学芸課の村上ふみさんにうかがいました。

「本展覧会の出品作品は、19世紀後半に製作された作品が大部分を占めます。その頃のマイセンは、他のヨーロッパ諸窯が新たな装飾技法を生み出し躍進するなか、あえて手仕事にこだわり、過去の様式の復刻に力を注ぎます。それらの作品は、マイセンの黄金期である18世紀の雰囲気をたたえ、かつ19世紀ならではの明るく鮮やかな色彩を特徴としています。

本展では、19世紀に製作された作品の中でも、可愛らしく、思わずハートがキュンとなるようなフィギュリン(磁器製人形)が多数出品されます。

フィギュリンは18世紀に宮廷で流行し、貴族の祝宴で食卓に並べられ、会話を盛り上げるものとして人気を博したほか、室内飾りとして鑑賞されました。寓意を秘めた男女や愛らしく表現された子どものフィギュリンは、原型が作られた時代の美術様式である、ロココや新古典主義の影響も感じられ、優雅で詩情あふれる世界を作り上げています。

そのほかにも、繊細かつ美しい細工が施された大壺や、総長5mにわたる豪華な18人分のセルヴィス(service:食器セット)をテーブルコーディネートとともにお楽しみいただけます」

ヨーロッパの美意識が横溢する19世紀のマイセン磁器の傑作の数々を、ぜひご堪能ください。

【展覧会情報】
『マイセンの美-いとしのフィギュリン、華麗なるセルヴィス-』

■会期:2017年6月10日(土)~8月27日(日)
■会場:兵庫陶芸美術館
http://www.mcart.jp
■住所:兵庫県篠山市今田町上立杭4
■電話番号:079-597-3961
■開館時間:10時から19時まで、7月~8月の金・土曜日は21時まで(入館は閉館30分前まで)
■休館日:月曜(ただし7月17日は開館)、7月18日(火)

取材・文/池田充枝

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 歌聖・柿本人麿像から和歌と古筆の世界へ誘う《人麿影供900年 歌…
  2. これが西郷隆盛の真の顔!? 維新の英雄・西郷どんの全てがわかる特…
  3. M.C.エッシャーの目眩く不思議世界を堪能!《ミラクル エッシャ…
  4. 漆蒔絵の多彩な技を実物から学べる展覧会《はじめての古美術鑑賞 漆…
  5. 竹久夢二の多彩すぎる才能にあっと驚かされる展覧会《夢二繚乱》
PAGE TOP