格調高い美人画で知られ、1948年に女性として初めて文化勲章を受章した上村松園。

上村松園《青眉》1934年 吉野石膏コレクション 5/18~6/16展示

松園の息子の松篁は花鳥画の世界で新たな日本画表現を切り開き、1984年に文化勲章を受章しました。

上村松篁《熱帯花鳥》1963年 松伯美術館蔵 

そして、花鳥画を通して東洋独自の絵画空間を追求してきた松篁の長男、淳之が2022年、同章を受章。

上村淳之《月の水辺》2014年 個人蔵

日本画の分野で三代にわたり文化勲章を受章した事例はなく、空前の快挙と言われました。

松伯美術館の「文化勲章 三代の系譜 上村松園・松篁・淳之」展は、3人の画業を振り返る展覧会です。(5月18日~7月15日)

本展の見どころを、松伯美術館の学芸員、秋山美津子さんにうかがいました。

「松伯美術館は本年、開館30周年を迎えました。開館30周年記念特別展として開催する「文化勲章 三代の系譜 上村松園・松篁・淳之」展では、3人の画業を振り返り、他館所蔵作品も含め、それぞれの名品約60点を一堂に展観します。

特に上村松園については、本画作品を何点もお借りして参りました。そして、当館では初めて展示させていただく作品もあります。そのひとつ、大分県立美術館からお借りする、「月蝕の宵」(大正5年(1916))。当館所蔵の「花がたみ」制作の翌年、松園はこの作品を第10回文展に出品し、菊池契月と共に永久無鑑査になりました。

月蝕を鏡に映して見るという工夫が卓越しています。著述にも繰り返し取り上げられており、作家本人にとっても思い出深い作品だったとわかります。横向きの女性は「大正三美人」として知られた九条武子夫人の丸髷姿をモデルにしていますが、息子、松篁も「月かげの影を写生する為に私も門人達と一緒に御苑内の広場に行って、母のモデルになった」と語っています」

日本画の真髄が堪能できる展覧会です。ぜひ会場に足をお運びください。

【開催要項】
松伯美術館開館30年記念特別展 文化勲章 三代の系譜 上村松園・松篁・淳之
会期:2024年5月18日(土)~7月15日(月・祝)
会場:松伯美術館
住所:奈良県奈良市登美ヶ丘2-1-4
電話:0742・41・6666
公式サイト:https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/shohaku/
開館時間:10時~17時(入館は16時まで)
休館日:月曜日(ただし7月15日は開館)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照

取材・文/池田充枝

 

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