資格取得のためには、暗記の積み重ねが肝心です。若い頃なら一度読めば覚えた内容も、歳を重ねると繰り返す努力が必須です。闇雲なガリ勉方式とは違った、効率の良い勉強方法が見つかると、はかどるかもしれません。
株式会社レビュー(https://jafmate.co.jp)が運営する情報メディア「電気資格研究所JABO」が、日本全国の10代以上の方を対象に「資格取得に向けて行った勉強方法」についてのアンケート調査を実施しましたので、ご紹介します。どんな勉強方法があるのか、ヒントとしてご活用ください。
1位は独学(参考書、問題集)
「あなたが資格取得に向けて行った勉強方法はなんですか?」と質問しました。回答結果は以下のとおりです。
1位になったのは「独学(参考書、問題集)」です。2位以降は、「専門の学校・塾」、「通信教育(テキスト)」と続き、「独学(スマホアプリ)」は7位という結果になりました。
それぞれの勉強方法についてコメントと共にご紹介します。1位は、自分のペースでできる「独学(参考書、問題集)」が選ばれました。空いた時間にどこでも勉強できるので、塾などへ決まった時間に通うのが難しい方には人気の勉強法です。
1位:独学(参考書、問題集)
・普段は仕事があるので専門学校や通信教育など受ける時間が取れず、独学で勉強しています。知識が必要なので単語帳を作って身に付け、あとは1冊の参考書をひたすら繰り返し読み込む勉強方法で、資格を取得しました。これからも取りたい資格があるので、勉強を続けます。(男性40代)
・独学のいいところは、自宅で自分のペースで勉強できることです。通学ですと受講料もかかるし、通学の時間も必要となるためです。それと他人がいると集中できないので、自宅でよかったです。自由に休憩できるのもよいです。(女性40代)
2位は「専門の学校・塾」です。お金はかかりますが、集中して勉強できるという意見がありました。独学で勉強することに不安がある方に適しているのかもしれません。
2位:専門の学校・塾
・お金に余裕があれば学校に通う方がいいと思う。独学であれば家でダラダラとテレビを見ながらしてしまいがちなので、時間と場所が縛られていた方が集中できる。(女性30代)
・柔道整復師の国家資格を受けるに当たり、専門学校での講義が必須であったことと、同じ目標がある生徒と一緒に教え合いながら頑張れたため。(女性20代)
・独学だとわからなくなった時に聞く人がいなく、なかなか進まない。お金や時間はかかるが、専門の学校に行って勉強する方が頭に入りやすい。わからないところがすぐに解決できていい。(女性40代)
3位は「通信教育(テキスト)」です。2位の「専門の学校・塾」より安く、専用のテキストなので勉強量の目安がわかりやすい、また提出課題があるとやる気が出る、という意見がありました。
3位:通信教育(テキスト)
・ネットで詳しく見られたのと、資料取り寄せまでが早かった。キャンペーンなどもあり、タイミングさえ合えば割引を利用できるので、家計に優しいと思う。また、通信のテキストは自分のタイミングでできるので、小さな子供がいてもやりやすいと思う。(女性40代)
・自分の都合のいい時間帯に勉強ができることと、資格取得のために作成された専用のテキストなので、その流れに沿って学ぶことで、着実に必要な知識を身に付けることができる。(女性30代)
YouTube動画やスマホアプリも
4位以下の勉強方法について、コメントをご紹介します。
4位:独学(YouTube動画)
・YouTubeでは解説動画が豊富にあり、実際に資格を取得した人から要点を学ぶことができ、試験で注意すべき点も知ることができました。映像と音声から学べる点が、文章のみのテキストよりも理解しやすいと思います。また、インターネット動画なので、自分が好きな時に何度でも見返せる点が、研修に参加するよりも良いと思いました。(女性20代)
・一昔前なら、参考書や問題集を利用するのが一般的だったのかもしれませんが、現在は動画でわかりやすく解説してくれるところもあります。まずは動画で勉強するのもいいのかな、と思います。(男性40代)
5位:通信教育(オンライン授業)
・資格取得に向けた勉強は、オンライン授業が時間効率で一番よく、働きながらでも、合間に授業を受けることができた。(男性30代)
・しばらく参考書だけの独学でやっていましたが、限界を感じてオンライン講義を申し込みました。空いた時間で受講できることと、印象に残る内容なので、無事合格することができました。(男性50代〜)
・独学だと続かないけれど、コロナ禍に通学で勉強するのは嫌だったので、通信講座が良いと思った。また、テキストだとわかりにくい部分もあるので、オンライン授業が聞けるものを選んだ。(女性30代)
6位:社内・社外研修
・テキストを見ただけではわからないところを、直接講師に聞けるので、理解度を深めて試験勉強をすることができるからです。また、決められたスケジュールがあるので、独学と違い、強制的に勉強することができると思います。(女性20代)
・仕事をしながら勉強をし、それから取得することになるため、とてもやりがいがあります。(女性40代)
7位:独学(スマホアプリ)
・通勤などの隙間時間に勉強できる。一問一答で間違えた問題は、何度も出てくるように設定しました。解説もあるので理解できていないものをチェックすることもできて、よかったです。(女性50代〜)
8位:その他
・高校(商業系の学校)で専門科に行き、簿記検定の各種資格などを取得しました。その際に取った資格は、社会人として長く使うことができたので良かったと思います。また、コンピュータの専門学校に進学しましたが、そこでは大きな資格は取得できませんでした。しかし、社会に出て役に立つ現実的なことを学ぶことができたので、良かったと思います。(女性40代)
・車の免許を取る前の20代の頃、原動機付自転車の免許を取るために、バイク店が開いている講習に通いました。お店は、バイクを売るために早く合格させたいので、親切で丁寧に教えてくれました。(男性50代〜)
・大学でなければ取得できない資格だったため、通信制大学を選び、資格を取得しました。スクーリングの内容も良く、取得を目指していた資格についてはもちろん、多くのことを学ぶことができたので良かったです。(女性50代〜)
***
150人にアンケートを行ったところ、「独学(参考書、問題集)」と回答したのは全体の49.3%でした。また、回答した理由として、自分のペースで勉強できるという意見や、塾などの決まった時間に通うのが難しかった、といった意見が数多く見受けられました。これから資格取得を考えている方は、是非参考にしてみてください。
調査概要
調査対象:10代以上の男女
調査日:2022年6月
調査方法:インターネットによる任意回答
調査人数:150人(女性104人男性46人)