開眼

▷読み:かいげん

▷意味

『小学館デジタル大辞泉』では次の二つの意味が紹介されています。
1:新作の仏像・仏画を供養し、目を点じて魂を迎え入れること。また、その儀式。
2:真理を悟ること。特に、技術・芸能の道で真髄を悟り、極致を窮めること。
「開眼供養」という場合は、1の意味になります。

ちなみに「手術などで目が見えるようになること」という意味の「開眼」は、「かいがん」です。上述した1、2の意味を持った「開眼」(かいげん)とは別の言葉になります。

▷言葉の成り立ち

「開眼」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「開」は「あける、解き放つこと」を、「眼」は文字通り「まなこ」を指します。このことから、「まなこ」を「あける」、即ち「開眼」は「真実の道理を悟ること」「物事の本質を悟ること」を意味します。

幕間

▷読み:まくあい

▷意味

『小学館デジタル大辞泉』では、「演劇で、一幕が終わって、次の一幕が始まるまでの間。舞台に幕が下りている間」と説明されています。映画館の、前の映画と次の映画の間も「幕間」です。そこで流れている映像を「幕間映像」と呼びます。

漢字につられて「幕間」を「まくま」と読んでしまうことも多いですが、誤読に当たります。

▷言葉の成り立ち

「幕間」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「幕」は「芝居の幕」を、「間」は「時と時のあいだ」のことを指します。よって、「幕間」は「芝居の一幕が終わって次の幕が始まるまでの間」ということになります。

「幕間」は、「幕の合い間」が省略されてできました。放送では、誤読を防ぐために「幕あい」という表記が優先されています。

弑逆

▷読み:しぎゃく

▷意味

「しいぎゃく」は「しぎゃく」の慣用読みであり、正式には「しぎゃく」になります。『小学館デジタル大辞泉』では、「主君や父親を殺すこと」と説明されています。臣下である光秀が主君である信長を「弑逆」したのが、「本能寺の変」ですね。

▷言葉の成り立ち

「弑逆」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「弑」は「臣下が主君や親など、目上の者を殺すこと」を、「逆」は「さからうこと」を意味している漢字です。よって、「弑逆」は「主君や父親を殺すこと」を指します。「目上の人を殺すこと」には、「それにとって代わる」という意味も含まれています。

捏造

▷読み:でつぞう

▷意味

『小学館デジタル大辞泉』では、「事実でないことを事実のようにこしらえること、でっち上げること」と説明されています。一般的な読み方の「ねつぞう」は慣用読みであって、正式な読み方ではありません。しかし、その誤読が定着して、今では「ねつぞう」と読む方が一般的になりました。

「ねつぞう」という読み方が間違っているわけではありませんが、「でつぞう」という読み方を知識として知っておくといいでしょう。

▷言葉の成り立ち

「捏造」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「捏」は「でっちあげること」を、「造」は「つくる」ことを意味する漢字です。このことから「捏造」は、「ありもしないことを、事実であるかのようにつくりあげること」を指す言葉だと言えます。

ちなみに、「でっちあげる」を漢字で書くと「捏ち上げる」です。「捏」の字が同じであることを覚えておけば、「捏造」を「でつぞう」と読むことが理解しやすいかもしれません。

出来

▷読み:しゅったい

▷意味

『小学館デジタル大辞泉』では、「事件が起こること」もしくは「物事ができあがること」と説明されています。「重版出来」の場合は、後者の意味になります。例えば、「近日中に出来」という文言は「近日中に完成」と受け取れます。

ちなみに「出来」を「しゅつらい」と読む場合もあります。本来は「しゅつらい」であった読み方が、音変化を経て、「しゅったい」となりました。今では「しゅったい」が一般的な読み方です。

▷言葉の成り立ち

「出来」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「出」は「現れる、発生すること」を、「来」は「至ること」を指しています。そのため「出来」は「事件が起こること」・「物事ができあがること」を意味します。

間髪

▷読み:かんはつ

▷意味

『小学館デジタル大辞泉』では、「少しも余裕のないこと。また、そのさま」と説明されています。一般的に広まっている「かんぱつ」という読み方は誤読に当たります。

慣用句「間髪をいれず」は、間(あいだ)に髪の毛ひとすじを入れる隙間もないことから、「即座に、とっさに」を意味します。そのため本来の意味から考えると、「かん、はつをいれず」と、間と髪の間を区切るのが正しい読み方です。

しかし、次第に間を区切らなくなり、「間髪」は一語だと誤解されてしまいました。そこから半濁音が付き、「かんぱつ」という誤読が多く見られるようになったと言われています。

▷言葉の成り立ち

「間髪」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「間」は「あいだ」を、「髪」は「僅かなものの喩え」を意味します。「間に髪の毛一本さえ入らない」ことから、「間髪」は「少しの時間も置かずに、とっさに」という意味を持つ言葉となりました。

出生率

▷読み:しゅっしょうりつ

▷意味

『小学館デジタル大辞泉』では、「一定期間に生まれた人の数の、人口に対する割合」と説明されています。「出生率」を「しゅっせいりつ」と読むのは、慣用読みです。間違いではありませんし、アナウンサーでもこちらの読み方をしている人もいます。

ただ、慣用読みはあくまでも間違った読み方が広まって一般的になったもの。正式な読み方は「しゅっしょうりつ」だと覚えておくのが良いでしょう。

▷言葉の成り立ち

「出生率」を構成する漢字を見ていきましょう。「出生率」は、「出生」という言葉と、割合を意味する「率」が合わさった熟語です。

「生」という字は「ショウ」とも「セイ」とも読みます。例えば「生(セイ)」が用いられている言葉には、「衛生・生誕・生態」などがあります。そして「生(ショウ)」が用いられている言葉には、「託生・生涯・七生」などがあります。

注連

▷読み:しめ

▷意味

『小学館デジタル大辞泉』では、「注連縄(しめなわ)の略。領有の場所であることを示したり、出入りを禁止したりするための指標」と説明されています。「注連縄」とは、そもそも神を祀る神聖な場所を他の場所と区別するために張る縄のことです。新年には神社に限らず、各家庭の家の入口にも張られるものですから、馴染みがありますね。

▷言葉の成り立ち

「注連」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「注連」における「注」は「くっつける、集めること」を、そして「連」は「つなげること」を意味しています。

「注連」という言葉は、もともと中国にあった「注連」(ちゅうれん)という風習から来ています。死んだ人が再び家に入ってくることがないよう、家の入口に水で清めた縄を連ねて張っておくという風習です。元々日本にもあったしめ縄と、中国のこの習慣の縄が似ていたため、日本の「しめ縄」を「注連縄」という文字で示すことが定着しました。

雪洞

▷読み:ぼんぼり

▷意味

『小学館デジタル大辞泉』では、「灯をともす部分の周囲に紙のおおいをつけた手燭。小さい行灯」と説明されています。ロウソクや電球などの光源を和紙で覆った照明器具で、行灯よりも小型のもの、または持ち運びできるものを指します。ひなまつりの雛飾りでは、最上段の内裏雛(だいりびな)の両側に置かれることが多く、今でも童謡で歌われていますね。

▷言葉の成り立ち

「ぼんぼり」はなぜ「雪洞」という漢字が当てられるのでしょうか? 「雪洞」という言葉はもともと「せっとう」と読み、お茶席で炉にかぶせておく覆いを指す言葉でした。その覆いは白い和紙に窓をくり抜いたものだったので、雪のかまくらに見立てて「せっとう」と呼ばれていました。

その雪洞(せっとう)の形をヒントに生まれた照明が「ぼんぼり」です。そのため、「雪洞」という同じ漢字のまま、呼び名だけ「ぼんぼり」に変えて使われるようになりました。

灼然

▷読み:いやちこ

▷意味

『小学館デジタル大辞泉』では、「神仏の利益や霊験などのあらたかなさま」と説明されています。「灼然(いやちこ)」は、日本固有の言葉である大和言葉に当たります。

「灼然(しゃくねん、しゃくぜん)」とは「明るく光り輝くこと、すべてが明らかになること」を指す仏教用語。「灼然(いやちこ)」は、同じ意味を持った大和言葉ということになります。

▷言葉の成り立ち

「灼然」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「灼」は「明るく照らす」ことを、「然」は「そのようである」ことを表します。ゆえに「灼然」は「神仏の利益、霊験などが著しいさま」を意味する言葉です。

ちなみに、「霊験があらたかになる」といった使い方をする「あらたか」という言葉は「灼(あら)たか」と書きます。このことからも「灼然」に「神仏の利益が際立っている」という意味が込められていることが分かります。

***

いかがでしたか? 意外に「覚えていた」「私の記憶力もまんざらではない」という方もいらっしゃれば、「やっぱり忘れているものだなぁ」「使わないと忘れるよなあ」と思った方もいらっしゃったのではないでしょうか。

いずれにしましても、楽しんでいただけたら幸いです。

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