正しい意味を理解し、適切に漢字が使えているのか、疑問を感じることが増えていませんか? 適当に漢字を使ってしまい、気付かないところで「恥をかいている」ということがあるかもしれませんね。
Google先生やデジタルデバイスの出現により、便利になった反面、情報の中身については十分な吟味が必要な時代になっております。あなたの“漢字の知識“は確かでしょうか? もう一度、確認しておいても良いかもしれません。
「脳トレ漢字」第63回目は、「青梗菜」をご紹介します。中華料理でよく使われる、あの野菜です。
脳トレ漢字の動画を見ながら“読んで書く”ことで、記憶力を鍛えながら、漢字への造詣を深めてみてください。
「青梗菜」はなんと読む?
「青梗菜」という漢字、読み方に心当たりはありますか? そのまま読むと「あおこうさい」ですが……
正解は……
「ちんげんさい」です。
『小学館デジタル大辞泉』では、「葉柄が緑色の、アブラナ科の中国野菜」と説明されています。「青梗菜」は、葉柄部分は加熱してもシャキシャキした良い歯ざわりが残る、中華料理には欠かせない食材です。白菜や小松菜、ブロッコリーなどと同じ仲間で、「体菜(たいさい)」という和名がついています。
「青梗菜」の漢字の由来とは?
「青梗菜」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「青」は「緑色」を、「梗」は「堅い茎」を、「菜」は「野菜」をそれぞれ意味しています。チンゲン菜の見た目の特徴を表した漢字といえます。
「青梗菜」を「チンゲンサイ」と読むのは、中国語の発音がもととなっています。中国では「青梗菜」を「チンコンツァイ」と発音するのです。この発音が訛り、日本では「チンゲンサイ」として定着しました。
もちろん「青」に「チン」という読み方はありません。別々の由来を持った読み方と漢字が組み合わされて生まれた言葉なのです。
「青梗菜」の他にも! 野菜の難読漢字「菠薐草」は何と読む?
「青梗菜」の他にも、漢字の表記と読み方がなかなか結びつかない野菜があります。その中でも今回は、「菠薐草」をご紹介します。何と読むか、心当たりはありますか?
正解は「ほうれんそう」です。「チンゲン菜」と同様、「ホウレン草」もカタカナで表記されることが多く、あまり馴染みがありません。
ホウレン草は、原産地である「ネパール(またはペルシャ)」から中国を経由して日本へ伝来した野菜です。中国で「ネパール(またはペルシャ)」を「菠薐(ホリン)」と呼んでいたため、「菠薐から伝わった草」で、「菠薐草(ほうれんそう)」と呼ばれるようになったと考えられています。
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いかがでしたか? 今回の「青梗菜」のご紹介は皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 漢字の由来や語源を知ることで、いつもの食材をより味わい深く感じられるのではないでしょうか。
来週もお楽しみに。
文/豊田莉子(京都メディアライン)
アニメーション/鈴木菜々絵(京都メディアライン)
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