「自由気ままなシャンシャンの虜になってしまいました」
誕生以来、その愛くるしい姿やしぐさが大人気のシャンシャン。撮影された膨大な写真から、写真家・高氏貴博さんが厳選し、題名を付けた3枚をご紹介します。
上野動物園で10年間、気まぐれなパンダを毎日撮影
偶然入った上野動物園で、ジャイアントパンダのメス・シンシンの可愛さに魅了された。以来、日々、撮り続けたパンダの写真を掲載したブログが評判に。パンダの魅力を世の中へ広めることに情熱をそそぐ。
「よし、毎日パンダを撮ろう」
写真家の高氏貴博さんがそう思い立ったのは、2011年8月14日のこと。ふと立ち寄った職場近くの上野動物園で、シンシンのまるっとした桃のような尻に一目惚れし、年間パスポートを買ったのが始まりという。以来10年間、雨の日も風の日も(台風の日も)1日も休まずに通いつめ、ブログにパンダの写真を掲載し続けた。
「毎日パンダ」と名づけられたブログは、やがてパンダファンのあいだで評判となり、高氏さんは「ぱんだうじ」のニックネームで呼ばれるほどになる。
高氏さんの本職はウェブデザイナーだ。出勤前、開園と同時に駆け込むとパンダ舎へ直行し、時間を惜しんで連写する。1日に1000枚以上撮影した中から選んだ写真を、深夜、ブログに投稿するのが日課だ。
双子の赤ちゃんが誕生
2017年、シンシンとリーリーに赤ちゃんのシャンシャンが誕生し、パンダ人気はさらに過熱。翌年、高氏さんにも娘が誕生した。さすがに出産当日は、上野動物園通いを休み、出産に立ち会った。
高氏さんは、気まぐれで自由なシャンシャンを撮影することで、自分らしく生きることの大切さを学んだという。また、ブログに広告は一切掲載しない。撮影した写真を使った書籍の利益を「ジャイアントパンダ保護サポート基金」に寄付するという、営利を目的としない高氏さんの姿勢は一貫している。
シャンシャンは2021年末に中国への返還期限を迎える。これからは、6月に誕生した双子の赤ちゃんパンダの成長ぶりを「毎日パンダ」で見るのが楽しみだ。
約4万枚の写真から厳選14枚。その愛蔵版カレンダーが11月25日に発売予定。お申し込み受付中!
シャンシャンは、惜しまれつつ、年末に中国へ帰還する。その愛らしい姿を部屋にかざり、日々、眺めたい……。そんなシャンシャン好きのために、2021年版に続き、豪華なカレンダーが小学館より発売される。誕生から4年間の全写真から厳選し、ブログ未公開の秘蔵写真や、6月に誕生した双子の赤ちゃんパンダの愛らしい姿も掲載予定だ。
なんてったってシャンシャン!
2022カレンダー
判型:LP判(天地30㎝×左右30㎝)
ページ数:28ページ
価格:1430円(税込み)
小学館刊
※写真や内容は変更になる場合があります。
愛読者サービスセンター 03・5281・3555
https://www.shogakukan.co.jp/books/09940017
取材・文/服部 滋