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さて、前回は夏バテ対策ということで、疲れやすい気虚(ききょ)タイプの人向けの漢方薬や生活習慣の改善についてお話しました。実は夏バテにもいろいろなタイプがあると考えるのが漢方医学。今回は亡津液(ぼうしんえき)という聞き慣れないタイプについて、対策を伺いました。

まず、夏バテのタイプのひとつ、亡津液証(ぼうしんえきしょう)とはなんでしょうか? 早速、慶應義塾大学教授の渡辺先生にお答えいただきました。

前回の気虚証(ききょしょう)では、たちくらみ、ふらつき、食欲がない、疲れやすいなどの症状がみられました。漢方医学では、これらの症状の原因として、形をもたない生命エネルギーが不足したためと考えます。
それに対して、亡津液証(ぼうしんえきしょう)では、身体がほてって喉が渇く、鼻の中が乾燥する、皮膚が乾燥する、ドライアイなどの症状がみられます。これらの症状は、血以外の体液全体をさす水(すい、津液:しんえきとも呼ばれる) が不足したためと考えるのです。
イメージとしては、ぐったりしている気虚証と、脱水状態の亡津液証(ぼうしんえきしょう)といったところでしょうか」

 

脱水状態と考えると、たしかに暑い時には本当に体がほてって仕方がない時もありますね。このタイプの夏バテによい漢方薬は何でしょうか?

「いくつか考えられますが、私が頻用するのは清暑益気湯(せいしょえっきとう)です。ニンジン、バクモンドウ、ゴミシの組み合わせで、生脈散(しょうみゃくさん)という処方が入り、水を生み出す力が強いと考えられています。気虚証(ききょしょう)に用いた補中益気湯(ほちゅうえっきとう)と、似て非なる処方です。
また、熱中症で頭がくらくらするような場合には五苓散(ごれいさん)も考えられます」

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