写真・文/矢崎海里
養殖も盛んで一年中出回っているホタテですが、産卵を終え、貝柱が大きくなるこの時期に旬を迎えます。
クセや臭みがなく食べやすいので、生食だけではなく、さまざまな食材と組み合わせやすい貝類です。
その栄養も高タンパク、低脂肪と優れています。
今回は、ホタテの貝柱を使った減塩レシピを2つご紹介します。
ホタテのオレンジカルパッチョ
【材料】(1人分)
ホタテ貝柱(生食用) 1個
オレンジ 1/8個
ミニトマト 1個
ルッコラなど 3~4枚
醤油 小さじ1/2
オリーブオイル 大さじ1/2
【作り方】
1.ホタテは貝柱の繊維に逆らい薄切りにし、キッチンペーパーなどで水気を拭き取る。
2.オレンジは角切りに、ミニトマトは1/8に切る。ルッコラは食べやすい大きさにちぎる。
3.醤油・オリーブオイル・オレンジを混ぜ合わせてソースを作る。
4.うつわにルッコラを盛り、まわりにホタテを並べる。
5.ソースをかけ、ミニトマトを散らしたら完成。
貝柱のなめらかな舌触りや、柔らかさを味わえる刺身。
厚切りでプリッとした食感を楽しむのも良いですが、薄切りにしてカルパッチョもおすすめです。
オレンジの酸味と、爽やかなソースでさっぱりと食べられます。
ホタテ貝柱は100gあたり88kcalとほかの肉・魚と比べて低め。
さらに、たんぱく質は16.9g、脂質は0.3gと、ほかの貝類に比べ約2倍のたんぱく質を含んでおり、ダイエット食材としてもぴったりです。
旨味も強いので、少ない調味料でも味付けしやすく、減塩レシピの食材としても優れています。
食塩相当量:0.6g
ホタテフライ生姜タルタルソース
【材料】(1人分)
ホタテ貝柱(生食用) 3個
小麦粉 大さじ1
卵 1/2個
パン粉 大さじ2
揚げ油 適量
★玉葱みじん切り 大さじ1
★甘酢生姜 10g
★マヨネーズ 大さじ1
★胡椒 少々
パセリ 少々
レモン 1/8個
【作り方】
1.ホタテは水気を拭き取る。
2.レモンはくし切りにする。卵は溶いておく。
3.甘酢生姜は汁を切って刻み、★の材料と合わせ、パセリを振る。
4.ホタテに小麦粉、溶き卵、パン粉の順で衣を付ける。
5.4を180度の油で揚げる。パン粉がきつね色になったら返し、3分ほどで揚がります。
6.油を切り、うつわに盛る。レモン、3のタルタルソースを添え、完成。
プリプリの貝柱が楽しめるホタテフライは、生食用で新鮮なうちに作るのがおすすめです。
高温でカラッと揚げることで、中は半生に仕上げるのがポイント。
食べきれず、生食の期限を過ぎてしまった刺身や、加熱用を使うときはもう少し油の温度を下げ、中までしっかり火を通すことで、安心して食べられます。
合わせるタルタルソースは、甘酢生姜を使ってさっぱりとした味わいに。
玉葱や生姜のシャキシャキ感が楽しめます。
ホタテは、貝類の中でも特にタウリンが多いのが特徴です。
タウリンはアミノ酸の一種で、熱に強く、水に溶けやすい性質があります。
ドリンク剤にも使用されているので、聞いたことある方も多いのではないでしょうか。
消化管内でコレステロールの吸収を抑えるはたらきがあるほか、心臓や肝臓の機能を高める効果もあります。
そのほか、視力の回復、インスリン分泌促進、高血圧の予防などさまざまなはたらきがあります。
食塩相当量:1.0g
* * *
今回は貝柱のみのレシピでしたが、まわりのヒモはさらに旨味たっぷり、亜鉛や鉄分をしっかり補うこともできます。
鮮度が落ちやすいので、買ってきたらすぐに食べましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。