人生100年時代と言われるこれからの時代、要介護者となるリスクを減らし、健康で安心して暮らしていくためにも、病気にかからないように予防する、いわゆる“予防医療”が大変重要です。

そこで、スマートスキャン株式会社(https://smartscan.co.jp)が、過去に「要介護1~5」の、親族などを介護した経験のある男女1,024人を対象に、介護と予防医学に関する調査を実施しましたので、その結果をお知らせいたします。

介護経験をお持ちの方々はその経験を踏まえ、どのように考えているのでしょうか。

介護者の実情とは?

はじめに、「介護者となったのは何歳頃でしたか?」と質問したところ、「50歳~59歳」が27.5%で最多でした。

「40歳~49歳」の24.8%と合わせると半数以上が働き盛りの40代~50代で介護者となっています。一方で、自身も60歳以上の高齢者となってから介護を経験された方が16.4%いることもわかりました。

続いて、「どのような方(要介護者)の介護をしていましたか?(複数回答可)」と質問したところ、最多は「認知症(アルツハイマー型認知症など)」(45.9%)です。

介護者になった年齢、介護が必要になった原因

脳に関することがきっかけで要介護者となった方が6割を超え、悪性新生物(がん)や心疾患を大幅に上回っている実態が浮き彫りとなっています。

介護経験の期間、介護にかかった費用

その他、1日に「6時間以上」介護に費やした方が、約4人に1人、「5年以上」介護に携わる期間が続いた方は約3人に1人と、長時間・長期間の介護を経験された方が多いという回答も得られています。

次の質問では、「介護にかかった費用は累計でどれくらいでしたか?(※公的介護保険の支給額を除く。複数の方の介護をされていた方は、最も費用のかかった要介護者の介護費用についてお答えください)」と伺いました。

公的介護保険を除いても、100万円以上の介護費用がかかった方が6割以上にのぼり、介護は時間的負担だけでなく、経済的負担も大きい様子がうかがえました。

介護者となる前にできる対策と予防

介護の実情が見えてきましたが、介護者となる前はどのような想定だったのでしょうか。そこで、「介護者になる前にご自身が想定していた、介護のおおよその期間を教えてください」と質問したところ、「1年以上5年未満」(31.3%)が最多です。

想定していた介護期間、想定していた介護費用

また、「介護者になる前にご自身が想定していた、介護のおおよその費用を教えてください」との質問には、「全く想定していなかった」(30.8%)が最も多い結果に。期間・費用ともに全く想定していなかった方が約3割にのぼりました。特に費用についての負担は、想定外の大きさと言えます。

これを踏まえ、あらかじめしておきたかった予防策や対応策は何があるのでしょうか。

「ご自身が想定していた介護の期間と費用に近づけるために、しておきたかった予防策や対応策はありますか?(複数回答可)※介護者・要介護者双方で行うこと」と質問しました。

結果は、「適度な運動」(40.7%)が最多、その他には「規則正しい生活」(34.1%)、「介護費用の貯金」(31.7%)、「食生活の見直し」(27.5%)、「介護の知識を身に付けておく」(27.2%)と続きました。

生活習慣の改善はもちろん、費用を貯金しておくなどの事前準備とともに、介護の知識を得ておくなど、介護者となった際のことを考慮し、対応策を講じておく必要があります。

要介護者となるリスク低減のために

次に、「ご自身が要介護者となるリスクを減らすために、実施しておきたい(している)対策はありますか?(複数回答可)」と質問しました。

「脳ドック・人間ドックの受診(さまざまな疾患の予防、早期発見・早期治療のため)」(62.0%)のほか、「適度な運動」(60.3%)などが挙げられ“予防医療”という観点での対策を重視している方が多い傾向がみられました。

要介護者となった原因の上位は、認知症、高齢による衰弱、脳血管疾患ですから、脳ドックや人間ドックの受診など、健康寿命を延ばすための予防策・対応策も大切です。

要介護者となるリスクを減らすための実践、病気になる前の対策

続いて、「病気になる前の対策が、プレ介護者(介護者予備軍の方)にとって重要であると思いますか?」と質問したところ、「とてもそう思う」(53.6%)、「ややそう思う」(40.7%)と、9割以上の方が肯定する結果になりました。

***

今回の調査で、介護経験者の実情について知ることができました。時間も費用も膨大となる介護は、想定以上の負担であることがみて取れます。また、病気になる前からの対策、いわゆる“予防医療”を重視し、生活習慣の見直しや、脳ドック・人間ドックを受診するなどの対策を考えている方が多いことも明らかになりました。

人生100年時代、ご自身もご家族も健康で活躍していくためには、年齢に関係なく予防医療を実践していくことが大切なのではないでしょうか。

調査概要:「介護経験を踏まえた予防医療の重要性」に関する調査
【調査期間】2022年1月18日(火)~2022年1月19日(水)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,024人
【調査対象】過去に“要介護1~5”の親族などを介護した経験のある男女
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

 

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