春に旬を迎える貝、あさり。
酒蒸し、味噌汁、パスタ等々、おいしい食べ方がたくさんありますね。
あさりは貝類に含まれるコハク酸が多く含まれており、旨味が強いのが特徴です。
また鉄などのミネラルやビタミンも豊富で、栄養的にも優れています。
今回はあさりを使った、もう一品におすすめのレシピをご紹介します。
ブロッコリーとあさりのおかかチーズ和え
【材料】
ブロッコリー 1/3個
あさりむき身 30g
かつお節 適量
粉チーズ 小さじ1
【作り方】
1.ブロッコリーは食べやすい房に切り分ける。芯は固い部分を取り除き、薄切りにする。
2.耐熱容器に1、あさりむき身を入れ、ふんわりラップをする。600Wの電子レンジで2分半加熱する。
3.水気を切り、温かいうちにかつお節、粉チーズを和え冷蔵庫で冷やす。
4.うつわに盛り、完成。
レンジ調理で簡単にできるおかずレシピです。
あさりは冷凍のむき身や水煮缶を使用するのもおすすめです。
あさりやかつお節の旨味と、チーズのコクで少ない塩分でもおいしく食べられます。
温かいうちに粉チーズと和えることで、チーズが程よく溶けるためおすすめです。
あさりは不足しがちな鉄が豊富に含まれています。
殻付きの生のあさりは100gあたり3.8mgと1日の推奨量のうち約1/3程度補えます。
今回はむき身を使用したため、1食で約1日分の鉄を摂取できます。
鉄は小松菜やパセリなど、野菜に含まれる非ヘム鉄と、あさりや牛肉など、肉・魚類に含まれるヘム鉄があります。
非ヘム鉄と比較し、ヘム鉄は吸収がよいのが特徴です。
また鉄はビタミンCと組み合わせることでも吸収がよくなります。
今回はビタミンC豊富なブロッコリーと組み合わせることで、より効率よく栄養を補えるよう工夫しています。
食塩相当量:0.5g
あさりと芽キャベツのミルクスープ
【材料】(1人分)
殻付きあさり 4~5個
芽キャベツ 2個
水 100cc
牛乳 50cc
顆粒コンソメ 小さじ1/4
黒胡椒 お好みで
【作り方】
1.あさりはこすり合わせてしっかり洗いボウルに入れ、3%の塩水を加える。アルミホイルやふたをかぶせ、常温で1時間置き砂抜きをする。ざるにあけ、30分置いておく。
2.芽キャベツは半分に切る。
3.鍋に水、顆粒コンソメ、2を加え火にかける。沸騰したら弱火にし、ふたをして10分煮る。
4.1を加えあさりの口が開くまで加熱する。
5.牛乳を加え、ふつふつとしてきたら火を止める。
6.うつわに盛り、黒胡椒を振り完成。
ミルクのコクとあさりの旨味がぎゅっと詰まった、優しい味のスープです。
同じくこの時期旬の芽キャベツと合わせて、まだまだ気温変化が激しい今の気候にぴったりの一品です。
芽キャベツはしっかり加熱して芯まで柔らかく火を通し、丸ごと食べます。
一方あさりは火を通しすぎると身が縮んでしまうので、芽キャベツが柔らかくなってから加えます。
あさりを砂抜きした後はざるにあけ置いておくことで、余分に吸った塩分をはき出してくれます。
塩水はひたひたにかぶるくらい入れるのがポイントです。
あさりは鉄以外も亜鉛やカルシウムなどのミネラル、ビタミンB群などさまざまな栄養を補うことができます。
また肝機能向上が期待できるタウリンが含まれているのも特徴です。
スープにすることで水に溶けやすい成分も逃さず、おいしく食べることができますよ。
食塩相当量:1.0g
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定番の酒蒸しやパスタもいいですが、手軽な冷凍や缶詰も活用して、不足しがちな栄養を上手に補いましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。