千葉、埼玉、宮崎などを中心に全国で栽培されている里芋は、この時期旬を迎える食材です。
中心に大きな親いもがあり、そこから子いも、孫いもと増えていくことから子孫繁栄の縁起物として親しまれています。
おせちには筑前煮や含め煮として用いられており、お雑煮の具材として利用する地域もあるようです。
今回は旬の里芋を使った減塩レシピを2品ご紹介します。
里芋のサバ缶サラダ
【材料】(1人分)
里芋 2個
サバ水煮缶 20g
マヨネーズ 大さじ1/2
胡椒 少々
パセリ 少々
【作り方】
1.里芋は皮を剥き適当な大きさに切る。耐熱容器に入れ、600Wで5分加熱する。
2.熱いうちにざっくり潰し、サバの水煮缶を加える。
3.マヨネーズを加え混ぜ、パセリを散らし完成。
定番の缶詰、サバの水煮缶と里芋を合わせた和風ポテトサラダです。
サバ缶は塩気が強いので、少量のマヨネーズのみでしっかり味が付きます。
工程2で里芋を潰す際は、完全に潰れなくても大丈夫です。
写真のように粗くつぶすことで、食感も楽しむことができます。
里芋のぬめり成分は食物繊維の一種、マンナンやガラクタンなどによるものです。
皮を剥いた後に塩もみをしたり、水洗いすることでぬめりを抑えることができますが、腸のはたらきを助けるなど、さまざまな効果が期待できるためなるべく落とさず調理に利用しましょう。
じゃがいもやさつまいもなど、芋類はエネルギーが高いイメージですが、里芋のエネルギーは芋類の中でも低いのが特徴です。
その理由は水分を多く含んでいるから。
じゃがいもと比較しエネルギーや炭水化物量は少なく、食物繊維の含有量は多くなっています。
ねっとりした口当たりで、じゃがいもで作るポテトサラダより低エネルギーで作れますよ。
食塩相当量:0.4g
里芋と牛肉のオイスター炒め
【材料】(1人分)
里芋 3個
牛こま肉 80g
小松菜 50g
★すりおろし生姜 小さじ1/2
★オイスターソース 小さじ1
★めんつゆ(3倍濃縮) 小さじ1/2
★酒 小さじ1
★みりん 小さじ1
ごま油 小さじ1
【作り方】
1.★の調味料を混ぜ合わせておく。小松菜は3cm幅に切る。
2.里芋は皮を剥き一口大に切り、フライパンに入れる。里芋が半分隠れる程度水を入れ、ふたをし弱火で10分蒸す。
3.2をざるにあける。
4.フライパンに牛肉を入れ、火を付け中火で炒める。
5.8割程度火が通ったら3と小松菜を加え、強火にする。
里芋は先に蒸しておくことで、火が通りやすい葉物と合わせたときも手早く調理することができます。
電子レンジを利用するのもおすすめです。
牛肉とオイスターソースのコクが、里芋によく絡んだごはんが進む一品です。
里芋にはカリウムが多く含まれ、その量はじゃがいもの1.5倍。
芋類の中で最もカリウムが多い食品です。
カリウムは体内の余分な塩分を外に排出するはたらきがあり、高血圧予防の強い味方。
積極的に摂取しましょう。
食塩相当量:1.1g
* * *
里芋は品種によって食感が異なるのも特徴です。
「えびいも」や「八つ頭」など、旬の時期だからこそ出回るさまざまな品種も試してみて下さいね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。