初夏から秋にかけて旬を迎えるなすは、古来よりなじみの深い野菜です。
奈良時代には栽培されていたと言われており、一般的な「中長なす」のほかに「丸なす」「長なす」「米なす」「小丸なす」など、さまざまな種類が出回っています。
今回は旬のなすを使った減塩レシピを2品ご紹介します。
レンジdeなすの胡麻みそ和え
【材料】(1人分)
なす 1本
ごま油 大さじ1/2
★味噌 小さじ1/2
★砂糖 小さじ1/2
★酒 小さじ1/2
★すりごま 小さじ1
黒いりごま 少々
【作り方】
1.★の調味料を混ぜ合わせ、たれを作る。
2.なすは乱切りにし、耐熱容器に入れ、ごま油を全体によく絡める。
3.ふんわりラップをし、600Wの電子レンジで2分半加熱する。
4.あら熱が取れたら冷蔵庫でよく冷やす。うつわになすを盛り1のたれをかけ、仕上げに黒いりごまを振り、完成。
火を使わないレンジ調理ながら、なすを色よく仕上げた鮮やかな一品です。
なす1本で作ることができるので、食卓のもう一品に大活躍します。
味噌の使用は少量ですが、すりごまといりごま、2種のごまとごま油のコクがポイント。
風味豊かに仕上げています。
なすの紫色は、ナスニンと呼ばれるアントシアニンの一種です。
皮付きで調理することはもちろん、ナスニンは水溶性成分のため、あく抜きも厳禁。
油でコーティングすることで、成分の流出を抑えることができます。
今回のレシピは電子レンジを使用したため、事前にしっかり油を絡めることが大切です。
ナスニンの成分を逃すことなく、また紫色を美しく保ちながら調理することができますよ。
食塩相当量:0.4g
なすとペンネのミートグラタン
【材料】
(1人分)
なす 1/2本
トマト 1/4個
ペンネ 40g
牛ひき肉 25g
オリーブオイル 小さじ1/2
★ケチャップ 小さじ1
★中濃ソース 小さじ1
胡椒 少々
オリーブオイル 小さじ1/2
ピザ用チーズ 20g
【作り方】
1.ペンネは規定分数茹で、冷ます。
2.鍋にオリーブオイルを熱し、牛ひき肉を炒める。火が通り、そぼろ状になったら余分な油をキッチンペーパーなどで拭き取り、★を加え数分煮詰め、火を止める。
3.なすは輪切りに、トマトはいちょう切りにする。
4.耐熱容器にペンネを入れ、ひき肉をのせる。
5.4の上になすとトマトを交互にのせ、野菜の表面にオリーブオイルを塗る。
6.ピザ用チーズをのせ、オーブントースターで10分焼く。チーズに焦げ目が付いたら完成。
みずみずしいトマトとジューシーななすがぴったりのグラタンです。
塩分に気をつければ、市販のミートソースでも作れるレシピとなっています。
なすは変色しやすいので、使用する直前に切るようにしましょう。
また、焼く時にオリーブオイルを塗ることで表面を油でコーティング。
乾燥・水分の過剰な蒸発を防止し、油と相性のよいビタミンの吸収をサポートします。
食塩相当量:1.2g
* * *
なすなどの夏野菜は体を冷やす効果があります。
まだまだ暑い日が続くので、水分補給だけではなくしっかり栄養を摂り、熱中症に注意しましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。