果実味豊かな微発泡酒「ペティアン」、イタリアの「フリッツァンテ」「ランブルスコ」から、日本の泡まで、カラフルな6本をご紹介。

ソーヴィニヨン・ブランの爽やかさ
ムスー 2022
ヴァンサン・リカール(フランス/ロワール)
ロワールの丘陵地に5世代続くドメーヌの一本は、口に含むとピチピチと優しく弾ける微発泡。採れたてのぶどうを食べたようなフレッシュさとジューシーさがあり、ドライな仕上がりだ。ソーヴィニヨン・ブラン特有のりんごや柑橘系の香りとハーバルな爽快感で昼飲みにも。
(1)ソーヴィニヨン・ブラン(2)12.5%(3)3960円(4)ヴォルテックス
柑橘とハーブが香る真夏にぴったりの一本
シー・フォーム 2023
ウニコ・ゼロ(オーストラリア/南オーストラリア)
酸味がしっかりある早摘みぶどうを使用し、グレープフルーツのようなキレのある味わいに。洋梨やりんごの香りに、かすかに感じる塩味と草のようなハーブ感もある。夫婦で営むワイナリーは、南オーストラリアでイタリア由来の品種を使い、個性的なワイン造りに励む。
(1)ヴェルメンティーノ(2)11.5%(3)3740円(4)ワインダイヤモンズ
青りんごやレモンのような爽やかさ
ソーヴィニョン・フリッザンテ 2023
カミッロ・ドナーティ(イタリア/エミリア・ロマーニャ)
“ミスター微発泡”の異名を持つ醸造家の一本。品種別に造るフリッザンテは発売とともに売り切れるほどの人気だ。なかでもソーヴィニヨン・ブランは圧倒的なボリューム感で飲みごたえがある。ハーバルな風味ときれいな酸で夏向きの味わい。
(1)ソーヴィニヨン・ブラン(2)13%(3)3850円(4)ヴィナイオータ

ドライでキュートな甘酸っぱさ
ビュジェ・セルドン 2023
アラン・ルナルダ・ファッシュ(フランス/サヴォワ)
ざくろを思わせる鮮やかなピンク色にクリーミーな泡。ぶどうを収穫したその年に瓶詰めをし、寒い冬を越すと完成する、春を告げるワインだ。ベリー系の香りとほのかな甘みが特徴で、“チャーミングな甘酸っぱさ”という言葉がぴったり。野菜のピクルスや鮨、青魚のマリネなどと。
(1)ガメイ、プールサール(2)8%(3)3762円(4)ラシーヌ
柔らかな口当たりの泡で、和食にも
モモ 2024
ファットリア・アル・フィオーレ(日本/宮城県)
ワイナリーのカジュアルライン、ネコシリーズは、ぶどうの個性を大切にしつつ、気軽に楽しめるようにフレッシュに仕上げたワイン。「モモ」は柔らかい口当たりの泡とジューシーな味わい。引き締まった酸味と旨味のバランスは出汁に通じる繊細さがあり、和食との相性がいい。
(1)マスカット・ベーリーA、セイベル(2)10%(3)3762円
生ハムを呼ぶ、真っ赤な発泡ワイン
ランブルッスクリン・ランブルスコ 2022
コイ・ディ・フラヴィオ・レスターニ(イタリア/エミリア・ロマーニャ)
ランブルスコとは微発泡の赤ワインで、イタリアでは生ハムと合わせるのが定番。力強い果実味がありつつ、柔らかい泡で飲み口はなめらか。2018年創業の新しいワイナリーだが、古くから残っている貴重なぶどう畑を継承。このワインも樹齢50年を超える完熟したぶどうを使う。
(1)ランブルスコ・グラスパロッサ(2)12.5%(3)3520円(4)エヴィーノ
※ワインのデータは、(1)品種 (2)アルコール度数 (3)価格 (4)インポーター。
※掲載価格は酒販店希望小売価格(税込み)。ワインは在庫切れや、価格が変更になることがあります。
※本誌9月号80ページ掲載「全国、気鋭のワインショップ10軒」に「家飲みワインの新定番」の推薦を募った中から、編集部が試飲してセレクトしました。
取材・文/石出和香子 撮影/甲斐寛代












