写真・文/矢崎海里
近年注目されている腸活。
「腸活にいい食材」と聞くと、どんなものを思い浮かべますか?
納豆やヨーグルトなどの発酵食品、きのこやいも類など食物繊維を多く含むものなどを意識して摂っている方も多いかと思いますが、大切なのは腸にいい食材を組み合わせて取り入れることです。
夏の冷たい食べ物や飲み物で疲れた腸を、季節の変わり目に整えていきましょう。
今回は腸活のポイントと、おすすめレシピをご紹介します。
夏の暑さで腸もお疲れ?
腸内環境を整えると、消化が良くなる、お通じが良くなるなどのイメージがありますよね。
それ以外にも腸は脳とも関係していて、腸内環境が心身にも影響を及ぼすといわれています。
夏の暑さで乱れた自律神経の影響や、冷たい食べ物や飲み物を多く摂ったことが原因で、腸が疲れているかもしれません。
腸いい食べ物を意識して取り入れて、腸から体をいたわっていきましょう。
腸活にいい食材とは?
腸活は2つの食品がポイントです。
・プロバイオティクス
ヨーグルト、納豆、チーズなどの発酵食品
腸にいい菌を取り入れることで、腸内環境を整えます。
発酵食品は定着しにくいので、コツコツ習慣的に食べることが大切です。
・プレバイオティクス
野菜類、海藻類、きのこ類など食物繊維を多く含む食材
食物繊維は、プロバイオティクスのえさとなり、腸内のいい菌のはたらきを促します。
食物繊維以外に、玉ねぎやバナナ、大豆、にんにくなどに含まれているオリゴ糖も、いい菌のえさとなります。
上記の食品だけを食べ続けたり、食事量を減らしたりするのは、栄養不足の原因になることも。
上手に組み合わせながら、バランスよくしっかり食べることが腸内を健康に保つポイントです。
あまり難しく考えすぎず、朝食にはヨーグルト(プロバイオティクス)にバナナ(プレバイオティクス)を入れて食べるなど、簡単なところから始めていきましょう。
ここからは、上記食品を組み合わせたおすすめのワンプレートレシピをご紹介します。
チキンオーバーライス
【材料】(2人分)
鶏もも肉 300g
★プレーンヨーグルト 大さじ5
★おろしにんにく 小さじ1/2
★クミンパウダー 小さじ1/3
★チリパウダー 小さじ1/3
★塩・胡椒 適量
★サラダ油 小さじ1
生米(洗ったもの) 1合
玉ねぎ(みじん切り) 1/4個分
ターメリックパウダー 小さじ1/2
水 200ml
オリーブオイル 小さじ1
ごぼう 1/2本
片栗粉 小さじ1
揚げ油 適量
トマト 1/2個
レタス 3枚
【ホワイトソース】
プレーンヨーグルト 大さじ1
マヨネーズ 大さじ1
粉チーズ 適量
胡椒 適量
【レッドソース】
ケチャップ 大さじ1
レモン汁 小さじ1
おろしにんにく 小さじ1/2
チリパウダー 小さじ1/3
【作り方】
1.鶏もも肉は一口大に切り、★の調味料を漬けこみ、冷蔵庫で一晩置く。
2.ごぼうはささがきにする。レタスは食べやすい大きさにちぎる。トマトは角切りにする。
3.ホワイトソース、レッドソースの調味料をそれぞれ混ぜる。
4.鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎを中火で炒める。数分炒めたら生米を入れ、透き通ったらターメリックパウダー、水を入れてふたをして弱火で10分~15分加熱する。そのまま火を止めて10分蒸らす。
5.フライパンに1の鶏肉を油をひかずに入れ、中火で水分を飛ばしながら焼く。
6.別の鍋に油を熱し、片栗粉をまぶしたごぼうを揚げ焼きにする。
7.うつわにごはん、レタス、トマトを盛り、ごはんの上に焼いた鶏肉をのせる。ホワイトソースを全体に、レッドソースを鶏肉にかけ、ごぼうをトッピングして完成。
チキンオーバーライスは、ニューヨークで人気の屋台料理です。
スパイスで味付けしたチキンをごはんの上に乗せて、シーザードレッシングのようなホワイトソースと、チリソースのようなレッドソースをかけて食べるのが定番です。
まろやかなホワイトソースと、スパイシーなレッドソースで、野菜と一緒に飽きずに最後まで食べられます。
市販のソースでも作れますが、今回は2種類のソースを手作りするレシピにしました。
ホワイトソースはヨーグルト、粉チーズと2種類の発酵食品を使用。
また鶏肉を漬ける際にもヨーグルトを使用しています。
ヨーグルトに漬けることで、鶏肉が柔らかくしっとり仕上がります。
漬け汁は切らずに、そのままフライパンに入れて焼きましょう。
今回ご紹介したレシピは、プロバイオティクスのヨーグルトとチーズ、プレバイオティクスのごぼう、トマト、レタス、玉ねぎなどを組み合わせています。
ワンプレートで満足感のある、おすすめの腸活メニューです。
エネルギー:753kcal
食塩相当量:2.5g
* * *
季節関係なく、健康維持に腸内環境を整えることが効果的です。
普段から意識していい菌を取り入れていきましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。