写真・文/矢崎海里
暑さが落ち着いてきたこれからの季節、一夜干しにチャレンジしてみませんか。
一夜干しとはその名の通り一晩干した干物で、夕方日が落ちたころに干し、朝取り込みます。
身の薄い魚を使用すれば短時間でおいしく仕上がり、初心者でも試しやすいのがポイントです。
今回は定番のアジの一夜干しのレシピをご紹介します。
冷蔵・冷凍保存もできるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
アジの一夜干し
【材料】(2人分)
アジ 2尾
水 500cc
塩 40~50g
【作り方】
1.アジは内臓を取り除き、腹開きにする。
2.分量の水に塩を溶かして、1に注ぐ。冷蔵庫で1時間漬ける。
3.水けを切り、塩水を洗い流してキッチンペーパーで水分をふき取る。干し網に重ならないように並べ、風通しの良い直射日光の当たらない場所で5~6時間干す。
4.表面が乾いたら完成。
完成した干物は1枚ずつラップで包み、ポリ袋に入れて冷蔵または冷凍保存が可能です。
冷蔵庫で数日、冷凍で2週間保存できますが、なるべく早く食べきりましょう。
漬ける塩水は10%濃度が目安です。
魚の脂乗りによって味の染み込みやすさが変わってくるので、調節してください。
干し網はホームセンターやネットショップなどで購入することができます。
前の晩に干しておけば、朝には干物が完成。
魚を焼くだけで豪華な朝ごはんができますよ。
そのままでもいいですが、ここからはアジの一夜干しを使ったアレンジレシピをご紹介します。
アジの一夜干し焼きめし
【材料】(2人分)
アジの一夜干し 2尾
溶き卵 2個分
大葉 4枚
白いりごま 適量
塩・胡椒 適量
ごはん 350g
サラダ油 大さじ1
【作り方】
1.アジの一夜干しは魚焼きグリルなどで焼き、頭や骨を取り身をほぐす。
2.大葉は千切りにする。
3.フライパンにサラダ油を熱し、溶き卵を入れる。軽く炒めたらごはん、1を入れ、水分が飛んだら2、白いりごまを加え、塩・胡椒で味付けして完成。
そのままでも十分おいしいですが、焼いた身をほぐして使った焼きめしもおすすめです。
アジは最後に炒めるので、魚焼きグリルで焼く工程ではしっかり火が通っていなくても大丈夫です。
大葉を加えることで和風のさっぱりとした味わいになります。
ほかにも冷や汁や混ぜご飯、和風パスタなどアレンジレシピも多く、飽きずに楽しめます。
* * *
同様の作り方でイカやカマス、イワシなどの一夜干しもできます。
空気が乾燥して気温が低くなるこれからの季節、干物づくりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。