シャンパーニュには、他の種類にはない、とても厳しい決まりがあります。それがシャンパーニュを特別なものにさせています。エチケット(ボトルに貼ってあるラベル)に「CHAMPAGNE」と記載するためにどんな努力が必要なのか、書籍『最高のシャンパン 2022-2023 シャンパンの基本とシャンパーニュ地方のこだわりのメゾン』から、シャンパーニュの基礎を学んでいきましょう。

シャンパーニュの定義

定義1 シャンパーニュ地方で製造したものだけ

シャンパーニュとは、ブドウの収穫から生産、醸造まで、すべてをフランスのシャンパーニュ地方で行ったもののこと。シャンパーニュ(シャンパン)と名乗るには生産全工程を規定した仕様書である法規を順守しなければならないのです。スパークリングワインと呼ばれるワインの中で、シャンパーニュだけが特別と言われる理由が、この厳格さ、品質管理の徹底にあります。

定義2 ブドウの品種は決められている

白ブドウの「シャルドネ」、黒ブドウの「ピノ・ノワール」と「ムニエ」の3品種です。しかも、機械を使うのではなく、手摘みと決められています(これ以外にもアルバンヌ、プティ・メリエ、ピノ・ブラン、ピノ・グリといった白ブドウも認められています)。

定義3 シャンパーニュ委員会が定めた「シャンパーニュメソッド(方式)」で造られたものでなければならない

瓶内二次発酵、ブドウ160kg に対して圧搾後の果汁は最大で102Lまで、出荷までに最低15ヶ月間、瓶内で熟成させるなどのルールがあります。

ブドウは3種が基本

シャンパーニュに使用されるブドウ品種は、シャンパーニュ地方のテロワール(地理・気候等による特徴)の特性に基づいて決められています。現在はピノ・ノワール(黒ブドウ)、ムニエ(黒ブドウ)、シャルドネ(白ブドウ)の3種で99%以上を占めています。アルバンヌ、プティ・メリエ、ピノ・ブラン、ピノ・グリといった白ブドウも使用が認められていますが、作付面積は全体の0.3%以下です。代表する3種のブドウの特徴は以下の通りです。

シャルドネ Chardonnay

コート・デ・ブラン地区で特に多く作付されています。シャルドネのワインは、フローラル、柑橘、時にミネラル系などの、繊細なアロマが特徴です。ゆっくりと熟成するため、長期熟成に適しています。栽培面積は全体の30%。

ムニエ Meunier

耐性の強いブドウ品種で、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のような粘土質の土壌に適し、通常ブドウ栽培が難しい気象条件でも生育が可能です。しなやかでフルーティなワインができ、熟成が早く、アッサンブラージュに丸みを与えます。栽培面積は全体の32%。

ピノ・ノワール Pinot Noir

石灰質土壌と冷涼な気候に最適で、モンターニュ・ド・ランス地区とコート・デ・バール地区で特に多く栽培されています。レッドベリー類のアロマと個性ある構成が特徴です。アッサンブラージュに、ボディと力強さを与えます。栽培面積は全体の38%。

シャンパーニュとスパークリングワイン

スパークリングワイン(発泡性ワイン=泡立つワイン)は炭酸を含むワインの総称で、大きく分ければシャンパーニュはスパークリングワインの一種です。

ヨーロッパ以外では概ね「スパークリングワイン」と呼ばれていますが、ワインに関して長い歴史を持つヨーロッパでは、さまざまな製法で、多様なスパークリングワインが造られており、それぞれの国や地域で呼称が異なります。

ブドウの品種はシャンパーニュの3 種(ピノ・ノワール、ムニエ、シャルドネ)以外にも、ボルドー地方やロワール地方の「ソーヴィニヨン・ブラン」やドイツの「リースニング」などの白ブドウ、ボルドー地方の「カベルネ・ソーヴィニヨン」やフランスやオーストラリアの「シラー」などの黒ブドウなどさまざまな品種が使われています。

ここでは、特にヨーロッパに限ってシャンパーニュ以外の主なスパークリングワインをご紹介します。

ヴァン・ムスー Vin Mousseux

フランス語で「泡のワイン」と呼ばれ、シャンパーニュ地方以外のすべての地域で生産方法を問わず、スパークリングワインの総称として使われています。

クレマン Crémant

シャンパーニュと同じ伝統的方式で造られ、「クレマン・ド ・ブルゴーニュ」「クレマン・ダルザス(アルザス)」など生産地域の名を冠するものが多いです。

エスプモーソ Espumoso

スペインにおけるスパークリングワインの総称。

カヴァ Cava

主にスペインのカタルーニャ地方のもので、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で造られます。

スプマンテ Spumante

イタリア産スパークリングワインの総称。「プロセッコ」「アスティ」「フランチャコルタ」などさまざまな種類があります。

ゼクト Sekt

ドイツで造られる高級スパークリングワイン。20℃で3.5気圧以上、アルコール度数10%以上等々の製造上の決まりがあります。

シャンパーニュの種類

シャンパーニュの種類は、大きくヴィンテージとノン・ヴィンテージに分けられます。アッサンブラージュ(ブレンド)して造られるノン・ヴィンテージはシャンパーニュ特有のもので、ワイナリーごとの個性が楽しめます。
以下に紹介しているブラン・ド・ブラン、ブラン・ド・ノワール、プレステージ、ロゼには、各々ヴィンテージとノン・ヴィンテージがあります。

ヴィンテージ

収穫・品質が良い年などにその年のブドウのみで造られたものをヴィンテージ(ミレジメ)と呼びます。収穫年もラベルに表示されます。シャンパーニュの決まりで36か月以上熟成することが義務付けられているため、早くても飲めるのは3年以上後になります。

ノン・ヴィンテージ

最も一般的なシャンパーニュ。リザーブワイン(以前造られたワイン)と今年造られたワインをアッサンブラージュ(ブレンド)して味を調えるため収穫年の表示がなく、商品名に「NV」と表示されます。このアッサンブラージュの技術のおかげで安定した品質のシャンパーニュが飲めます。

ブラン・ド ・ブラン

白ブドウのシャルドネから造られたもの。

ブラン・ド ・ノワール

黒ブドウのピノ・ノワールとムニエから造られたもの。黒ブドウから白いワインを造るため“黒の白(ブラン・ド・ノワール)”というネーミングにしているとか。

プレステージ

生産者が通常のノン・ヴィンテージとは別に、特に高品質な原料などを使用して特別に熟成させた限定品。生産量も少ないので高級品になりやすい。日本で特に人気。

ロゼ

黒ブドウの醸しや、シャンパーニュの原産地統制名称を持つ白ワインと赤のスティルワインとのアッサンブラージュによって造られます。色は優しいピンク色から深いピンク色、味は軽めから重めまでさまざま。

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