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文/堀けいこ

「タマ、帰っておいで 006 玉川病院にて」
2014年 キャンバスにアクリル 38 x 45.5 cm

日本が世界に誇る美術家の横尾忠則さんが愛猫家であることをご存知でしょうか。エッセイやインタビューの記事には、ときどき猫への思いを語った言葉が記されています。

例えば、今年2月に発売された著書『病気のご利益』(ポプラ新書)の目次には、「猫いないアレルギー」の項目が。そのページには、「毎日、猫のことを考えない日がないくらいに、猫のいない生活は淋しいものだ」と、愛猫が亡くなってしばらくしての気持ちが綴られています。

そんな愛猫家、横尾忠則さんの個展『横尾忠則 タマ、帰っておいで』が、11月6日(金)から12月19日(土)、東京・日本橋の西村画廊で開催されます。

「タマ、帰っておいで 019 自宅にて」
2014年 キャンバスにアクリル 33.3 x 24.2 cm

「タマ」とは横尾さんの愛猫の名前。ある時、横尾家の裏庭に居つくようになり、以来15年間、同じ屋根の下で暮らしました。ずっと、横尾さんとその家族の癒しとなり心の支えとなってきた猫です。

今回の個展は、そのタマがこの世を去った2014年から今年2020年までに描かれた連作を一堂に集めて公開するというもの。絵画作品の数は、約90点にもおよびます。

タマの魂を鎮めるために描き続けたという絵は、横尾さんが撮った彼女(タマ)の生前の写真を元に制作されたもので、窓際にいたり、香箱座りしていたり、毛繕いしていたり、よじ登っていたり……。

「素直に描写された何気ない瞬間の数々からは、タマに対する愛や両者の間に流れてきた親密な空気が鮮明に伝わってきます」。西村画廊の方が、そう語ってくれました。

横尾さんのファンはもちろん、アート好き、猫好き、動物好きの方、タマに逢って優しい時間に浸ってみてはいかがでしょう。


横尾忠則 よこお ただのり
1936年兵庫県生まれ。美術家。1972年のニューヨーク近代美術館での個展以降、ヨーロッパをはじめ各国で個展を開催し、国際的に高い評価を得る。今なお国内外で、個展、グループ展の開催・参加を積極的に続けている。紫綬褒章受章(2001年)をはじめ受賞も多数。パブリックコレクションのリストには、東京国立近代美術館、ニューヨーク近代美術館など、錚々たるミュージアムの名がずらりと並ぶ。エッセイ、小説など書籍の出版も数多い。

「タマ、帰っておいで 082 自宅にて」
2019年 キャンバスにアクリル 45.5 x 53 cm
「タマ、帰っておいで 009」
2014年 キャンバスにアクリル 37.9 x 45.5 cm

【会期】 2020年11月6日(金)~12月19日(土)
【会場】 西村画廊
東京都中央区日本橋2-10-8日本橋日光ビル9階
電話:03―5203-2800
【休廊】 日・月曜、祝日
【開廊時間】 10:30~18:30
【料金】 無料
http://www.nishimura-gallery.com

文/堀けいこ

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