マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」が、ビジネスの最前線の問題を解説するシリーズ。今回は、離職について考察していきます。

はじめに

従業員の離職について、頭を悩ませている経営者や管理職はきっと多いことだろうと推察します。せっかく採用して、育成してきた従業員ですから離職が起こらないに越したことはないかと思います。組織拡大において採用も重要ですが、同時に定着と表裏一体である離職がなるべく起こりにくい組織づくりが大切です。

離職が起こる主な要因とその対処法について識学の観点からお伝えしていきます。

組織課題による離職と致し方ない離職

まず前提として、個人には職業選択の自由もあり、個人の事情からそもそもその組織で働けなくなったなど、100%の離職防止はできず、致し方ない離職も一定程度発生すると認識しておく必要があります。

問題は組織課題による離職が発生していないかどうかであるため、まずは致しかない離職との区分を見極めることです。

離職発生の要因の捉え方

その上で、組織課題による離職の要因としてどのようなものがあるか3つの確認ポイントを解説していきます。

まず離職の要因は、「忍耐力がない」「これまで怒られたことがない」等の個人の性格や、過ごしてきた環境であったり、「お客様に怒られるのが嫌になった」「上司に強く怒られすぎた」等の恐怖に耐えられなくなったりといった理由が大半であると認識されがちです。

しかし、これでは離職防止の組織対策として、改善の打ち手を取ることが難しいため、個人が捉える感情ではなく、組織の仕組みに離職要因を求めていくのが正しい考え方です。

ポイント1:組織のルールを明確にし遵守管理する

1つめに確認すべきは、組織に属する以上、必ず遵守すべきルールが明確に存在するかどうかです。

例えば、挨拶や身だしなみ、提出期限など、できる/できないが存在しない全員が守るべきルールです。どんなコミュニティにも何かしらのルールが存在し、そのルールを遵守することで、そのコミュニティへの所属意識が醸成されます。しかしながら、ルールがなかったり、ルールが遵守されていない状態になると、人はコミュニティへの所属意識よりも、単独で存在している意識が強まってしまうため、離職発生の要因となってしまいます。

まずは組織のルールを明確に設定し、それを遵守管理することが必要です。

ポイント2:役割ごとの目標を明確にする

組織課題による離職の要因として、2つ目に確認すべきは、役割ごとの目標が不鮮明になっていないかどうかです。

目標が不鮮明である状態での上司からの指示は、本来は部下が進めるべき経過の部分に入りすぎ、かつ、感情的な管理となるために、部下は自らの目標を目測できなくなります。それにより、部下は本来の役割に与えられた結果スケジュールとは別の軸で、行動軸が発生してしまいます。ここで自ら設定した意識上の目標は、会社や上司が求める目標から大きく外れる事になります。

それにより、自分なりには頑張っている状態でありながら、評価を獲得する事が出来ないため、存在意義が消滅し、また、その獲得方法がわからなくなり離職が発生する要因となります。

ポイント3:期限を区切って評価や吟味をする

3つ目に確認すべきは、仮に目標が鮮明に設定されていたとしても、期限を迎えた時にその結果に対しての評価や吟味(振り返りや分析、対策)がない場合です。

人間の意識は「区切り」が入らないと疲弊、低下をしていきます。結果に対しての評価、吟味がなく、次の結果の設定がなされていない状態も、「区切り」がない状態といえます。

そのため、意識が疲弊、低下をしていく中で、このまま迎えるであろう未来を想像した時に、さらに悪くなると認識し、未来への思考を停止してしまう事で離職が発生します。

まとめ

離職の発生要因を組織課題として捉え、仕組みによって離職を最小化することができます。ぜひ貴社の組織課題に識学をお役立ていただければ幸いです。

識学総研:https://souken.shikigaku.jp
株式会社識学:https://corp.shikigaku.jp/

 

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