マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」が、ビジネスの最前線の問題を解説するシリーズ。今回は、働き手不足を解消する大切な労働力として期待されるシニア世代への効果的なマネジメントについて考察します。

はじめに

人生100年時代と言われる中、加速する少子高齢化に伴い、今やシニアは労働力として欠かせない存在になっています。厚生労働省は「高年齢者雇用機会安定法」を改正し、令和3年(2021年)4月より事業主に対して70歳までの定年延長や継続雇用制度の導入などの努力義務を設けることにしました。継続雇用制度に加えて役職定年の撤廃など、シニアの活躍を踏まえた人事制度を導入する企業も出始めています。

多くの企業が抱えている課題

いくつになっても健康でいきいきと働ける職場環境を整える必要性が高まる中、実際に働くシニア層のモチベーション低下という課題に直面している企業が多いのも実情です。

新卒と並んで、メンタルヘルス不調が多い年代です。役職から外れた際や再雇用での契約では、処遇の低下は免れられません。現場の第一線から退くこと、年下の上司の指示に従うことにプライドが許さずかつてのように仕事に情熱を注げなくなるシニア層が多く存在しているのが事実です。

識学が提唱する課題解決施策

シニア社員それぞれの役割を明確にする

みなさんの職場において全社員の役割は明確に定義されているでしょうか? 識学はこれまで4,000社を超えるクライアントをご支援してきましたが、そのほとんどのクライアントでは役割が曖昧な状態でした。

役割が曖昧な状態が常態化する弊害は、疑念の発生です。ご自身が認識している役割と周囲が認識している役割とが不一致となることで社内に疑念が発生します。また、責任の重複も発生します。何か問題があった時、責任の所在が不明確であると問題再発防止に至る改善が進みません。シニア社員に限らずに役割を明確に定義することは組織の持続的発展において必須です。

役割を明確にするには、それぞれが日々行っている業務を棚卸しすることから始めます。

棚卸しされた業務を「やって当たり前の業務」、「追求して欲しい、極めて欲しい業務」に大別します。「やって当たり前の業務」は、ルールとして管理していきます。「追求して欲しい、極めて欲しい業務」は、目標に設定して管理していきます。

この「やって当たり前の業務」のルール化、「追求して欲しい、極めて欲しい業務」の目標設定において重要なポイントは、「いつまでに」、「どうなっていればOKなのか」の2つの要素の明確化です。「期限」と「状態」においてだれが解釈しても評価してもズレが生じない表現に言語化することが重要です。せっかく棚卸しを行い、性質によって大別しルール化、目標化しても「期限」と「状態」とが不明確ですと形骸化してしまいます。

「できている」、「できていない」の解釈/評価が一致できないと「疑念」が生じ、感情の軋轢にも発展してしまいます。すべての業務において、「期限」と「状態」とを明確にする工夫は可能ですので、取り組んでいただきたいと思います。

週次会議で役割に対する貢献度を管理する

「やって当たり前の業務」のルール化、「追求して欲しい、極めて欲しい業務」の目標設定が完了した後、取り組んでいただきたいのがそれの管理です。「期限」と「状態」とが明確に定義された「やって当たり前の業務」も「追求して欲しい、極めて欲しい業務」も管理しないと形骸化してしまいます。

週次会議を開催されている会社は多いのではないかと思います。その週次会議はどれくらいの時間を掛けて何をテーマに運営されているでしょうか? また、会議参加者はどのように決めているでしょうか? 週明けの月曜日は朝から終日会議で全ての予定が埋まってしまったりしていないでしょうか? その会議はKPI(重要業績評価指標)の進捗確認、現状の共有に留まっていないでしょうか?

会議は「約束の場」として運用していただくことを提唱しています。「約束」とは、達成に向けた「今週の行動」と「行動することで達成する週次目標」の2つを上司と部下との間で握ることです。

「やって当たり前の業務」のルール違反はなかったか? あった場合再発防止に向けて何をどう変えるのかを週次で確認し、約束します。「追求して欲しい、極めて欲しい業務」も週次の目標に分解し、その分解された目標に対して、先週は達成できたのか? 未達だった場合、何が理由だったのか? その未達分を今週の挽回目標に設定し、それをどのように行動を変えて達成させていくのかを上司と部下との間で約束する会議運営です。

会議の生産性は「約束」で終えたか? 否か? の観点で評価してみてください。これを継続していただければ、会議に費やす時間も生産性向上に繋がりますし、会議自体の時間も圧縮されていきます。

役割に対する貢献度を給与に反映させる

「やって当たり前の業務」のルール化、「追求して欲しい、極めて欲しい業務」の目標設定が完了し、その結果を週次会議で管理し続けるには、評価制度の見直しが必然となります。

誰しも生活の糧を得るために仕事をしています。「やって当たり前の業務」、「追求して欲しい、極めて欲しい業務」が給与に連動しないと、人は「やって当たり前の業務」、「追求して欲しい、極めて欲しい業務」を遂行していくメリットを感じられなくなり、形骸化していきます。

みなさんの会社には評価制度が正しく構築されていますでしょうか? 「正しく」とは、設定された役割に対する貢献度と給与が連動しているか? 否か? です。評価時期の直近での出来事が評価に影響することは生じてないでしょうか? 「頑張り」を評価していないでしょうか? 役割に対する貢献度、目標に対する結果だけを評価することを提唱しています。

役割に対する貢献度、目標に対する結果を評価することは、「貢献すれば/達成すれば給与が上がる」、「貢献できなければ/未達となれば給与が下がる」仕組みです。「貢献した/達成した人」と「貢献できなかった/未達となった人」との差が付く仕組みです。この仕組み化はいかなる業務においても構築は可能ですので、評価制度の見直しをお願いします。

まとめ

シニアには、若手にはない豊富な経験があります。それを活かすことができれば、組織にとって大きな力になるはずです。シニアといってもまだまだ身体機能も充実している場合が多く、特に60代であれば引退が逆に不自然に感じられる人もいます。年齢で一律に区切るのではなく、一人ひとりに役割を設定し、週次会議でその貢献度、結果を管理し、給与に連動させていく仕組み化にて活躍のステージを整えてください。

識学はこれまでに4,000社以上の企業をご支援してきました。本日お伝えした内容を詳しく把握されたい方、ご質問がある方には是非ともお問い合わせを頂きたく存じます。

識学総研:https://souken.shikigaku.jp
株式会社識学:https://corp.shikigaku.jp/

 


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