組織の運営にはリーダーシップが重要です。現在では、管理職だけでなく、中堅社員や若手社員も学ぶ必要があるスキルと言われているのです。マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」から、リーダーシップの育成方法について学びましょう。
* * *
生産性の高い組織をつくるには、企業全体でリーダーシップの育成に取り組むことが大切です。リーダーシップと言っても、判断力、マネジメント力、誠実さ、責任感など、さまざまなスキルセットが関わっています。また、企業や組織によっても適したリーダーシップのスタイルが異なります。自社に合ったリーダー像を設定し、段階的にリーダーを育てましょう。
本記事では、リーダーシップを育成する6つのステップを分かりやすく解説していきます。
メンバーのリーダーシップを育成する必要性
リーダーシップと聞くと、組織を率いる管理職やマネージャーなど、特定の人に必要なスキルのイメージがあるかもしれません。しかし、近年ではリーダーシップはメンバー全員に必要なものとしての認識が定着しつつあります。
組織に良い影響を及ぼすのは、チームを引っ張ったり、まとめたりする人だけではありません。実際はチームの仕事を影から支えたりサポートしたりする人も、組織の成果に大きく影響しています。
現代のリーダーシップ研究では、こうした目に見えない組織への貢献もリーダーシップ(=周りに良い影響を及ぼすこと)の一種と捉えて、チームメンバー全員がリーダーシップを獲得することを推奨しています。
このように、リーダーシップは管理職やマネージャーだけでなく、中堅社員や若手社員も学ぶ必要があるスキルです。新入社員の頃からリーダーシップの基礎を学び、実際の仕事でじっくりと実践していくことが大切です。
リーダーシップは管理職やマネージャーのものであるという固定観念を捨て、時間を掛けてリーダーシップを学べる仕組みをつくりましょう。
リーダーシップを育成する6つの方法
リーダーシップを育成するため、管理職やマネージャーを対象としたリーダーシップ研修を取り入れる企業が増えています。しかし、短期間の座学だけでは、リーダーシップの育成に限界もあります。
以下の6つのステップに分けて、段階的にリーダーシップを育てていくことが大切です。
1.自社に合ったリーダー像を設定する
2.中長期的な育成計画を立てる
3.企業全体でリーダーシップを育てる
4.リーダーシップ研修を実施する
5.チャレンジングな仕事を割り振る
6.定期的にサポート・フォローする
1.自社に合ったリーダー像を設定する
リーダーシップを育成する上で、まず大切なのが自社に合ったリーダー像の設定です。
リーダーシップとは、組織やチームの目標を達成するため、周囲に働きかける影響力を指す言葉です。つまり、どのようなリーダーシップの在り方が望ましいかも、組織やチームによって変わってきます。
リーダーシップには、大きく分けて3つの類型があります。
リーダーシップの種類
専制型リーダーシップ :リーダーがトップダウンでチームに指示を下すタイプのリーダーシップ
放任型リーダーシップ :リーダーが直接指示せず、チームメンバーに大きな裁量権を与えるタイプのリーダーシップ
民主型リーダーシップ :リーダーが歯車となり、チーム全体で話し合って意思決定を行うタイプのリーダーシップ
2.中長期的な育成計画を立てる
望ましいリーダー像を設定したら、中長期的な育成計画を決めていきます。リーダーシップの開発は、短期間で終わるミッションではありません。
目先の成果を求めて、無理にリーダーシップ教育を詰め込むと、かえって教育効果が低下する場合があります。これを発達心理学の言葉で「ピアジェ効果」と呼びます。ピアジェ効果を避けるためにも、中長期的な育成計画を立て、段階的にリーダーシップ教育を実施していくことが大切です。
3.社内全体でリーダーシップの育成に取り組む
リーダーシップ教育は、部門や部署単位で行うのではなく、社内全体で取り組みましょう。経営層が率先してリーダーシップを発揮することで、他の社員のロールモデルとなり、リーダーに求められるビジョンや価値観が伝搬していきます。
また、人事評価制度や教育制度など、リーダーシップ教育に関連した社内制度の見直しも欠かせません。人事部門以外にも、多数の部門を巻き込んでリーダーシップ教育を実施しましょう。
4.リーダーシップ研修を実施する
リーダーシップの基礎を学ぶなら、リーダーシップ研修を実施するのが効果的です。自社でリーダーシップ研修を開催するリソースがない場合は、外部講師のセミナーを受講する方法もあります。
リーダーシップ研修によって、管理職・マネージャー向け、中堅社員向け、新入社員向けなど、さまざまな種類のコースがあるため、自社に合ったものを選びましょう。
5.チャレンジングな仕事を割り振る
リーダーシップを育てるには、チャレンジングな仕事を割り振ることも大切です。簡単に達成できそうな目標よりも、挑戦的で努力が必要なストレッチゴールを設定しましょう。一つひとつ小さな成功体験を積み重ねていくことで、リーダーに必要な経験や自信を得られます。
6.定期的にサポート・フォローする
次世代のリーダーを一人で孤軍奮闘させるのはNGです。周囲のチームメンバーや上長がリーダーの状況を把握し、いつでもフォローできるようにしましょう。
また、リーダーの行動に対して定期的にフィードバックを行うことで、リーダーシップの在り方を客観的に見つめ直すきっかけになります。
リーダーシップを育成する方法を知り、次世代のリーダーを育てよう
リーダーシップは管理職やマネージャーだけでなく、組織やチームの全員が獲得すべきスキルです。自社に合ったリーダー像を設定し、そこから逆算してリーダーシップの研修プログラムを考案しましょう。
企業全体でリーダーシップを育成する意識を持ち、リーダーを孤軍奮闘させない仕組みも必要です。リーダーシップの重要性や育成方法を知り、次世代のリーダーを育てていきましょう。
リーダーシップを気軽に学ぶなら、株式会社識学の無料マネジメント相談がおすすめです。1回60分のセッションで、最新のマネジメント理論を体験できます。お気軽にご相談ください。
【この記事を書いた人】
識学総研 編集部 株式会社識学編集部です。『「マネジメント」を身近に。』をコンセプトに、マネジメント業務の助けになる記事を制作中。3,000社以上に導入された識学メソッドも公開中です。
・コンサルタント紹介はこちらから https://corp.shikigaku.jp/introduction/consultant
引用:識学総研 https://souken.shikigaku.jp/